もう、サンプル・ピーク・リミッターを繰り返し確認したり、ピークの飛び出しを警戒するあまり、ヘッドルームを必要以上にとってしまうことはありません。Nugen ISLでトゥルー・ピーク値を設定するだけで、本来のミックス作業に集中することができます。
ISLは、トゥルー・ピークの規定値を気にすることなく、クリエイティブな作業に集中するために開発された、色付けのないルック・アヘッド(先読み)リミッターです。ISLはITU-R B.S.1770で定められたトゥルー・ピークのアルゴリズムに準拠しており、ポスト・プロダクションや放送局での適切なオーディオ・レベルの管理に最適です。このトゥルー・ピークを適切に抑えることは、ストリーミング用のコンテンツを制作する際に、mp3、AACなどに変換した後のファイルが歪んでしまう現象の防止にも有効です。
ISL 2の新機能
2015年5月に発表されたISL 2は、新たにゲーム用の音源にも対応する7.1chサラウンドのトゥルー・ピークのリミットに対応、リミットがかかっているときのチャンネル間の相関性が改善され、サラウンドでもより自然なリミッティングを実現しています。
トゥルー・ピーク・レベルとは?
オーディオ信号のトゥルー・ピーク・レベルとは、サンプル・ピーク・メーターやQPPM(Quasi-Peak Program Meter)メーターでは正確に計測することができない、サンプルとサンプルの間に発生することがある、信号の最大値のことを言います。BS.1770では、サンプル間のピークについての規定があり、ISLは、デジタル・データには含まれないこの信号を先読み計算することで、トゥルー・ピーク値を検知し、確実に設定した数値(ARIB TR-B32では-1dBTP以下)に抑えます。