ESS ES9038PRO│第二世代 DC給電モード│Snapdragon 660 + Android 10 OS
5段階のゲインレベル、最大1200mWの高出力設計│QCC5124搭載、高品質Bluetoothコーデックに対応
Roon Readyを含む、6つの操作モード│DK3S 冷却ファンスタンドが付属
M15Sは、FiiOのハイエンドDAPとして高い評価を獲得した「M15」をベースに、新開発の「第二世代DC給電モード」を搭載することで、オーディオ性能を飛躍的に向上した後継モデルです。
本製品にQC3.0またはPD2.0規格に対応する充電器と、これに対応するUSBケーブルを接続することで、オーディオ回路への電源供給量が飛躍的に増加し、チャンネルあたり最大1200mWの高出力を実現します。
また、DACチップをFiiO製の現行ハイエンド製品への採用実績が豊富なESS Technology製フラッグシップDACチップ「ES9038PRO」へと変更し、SoCを「Snapdragon 660」に刷新することで、圧倒的な処理の高速化を実現しました。
ESS Technology製フラッグシップDACチップ「ES9038PRO」を搭載
PCM384kHz/32bit,DSD256の再生に対応
M15Sでは、ESS Technology製のフラグフラッグシップDACチップ「ES9038PRO」を採用しています。「ES9038PRO」は、ハイエンドオーディオ機器やプロフェッショナルオーディオ機器向けに設計され、1つのチップ内に8ch分のDAC回路を搭載する、業界最高峰の性能を備えたDACチップです。
M15Sでは、この「ES9038PRO」を使用して後段のオーディオ回路に差動信号を出力することで、極めて情報量豊かでディテール表現に優れたサウンドを実現します。
P/Dテクノロジーを採用した「第二世代DC給電モード」を搭載
FiiOは、M15S開発に先立って、DC電源に接続することで給電方式を切り替え、据え置き製品に迫る性能を発揮するデュアル・パワーサプライ技術「DC給電モード」を開発し、トランスポータブルDAPであるM17、トランスポータブルヘッドホンアンプQ7でこれを採用してきました。
この度、FiiOはM17やQ7のユーザーからのフィードバックを参考に、従来技術をより洗練させた「第二世代DC給電モード」を開発し、M15Sを新たなポータブルDAP製品のフラッグシップとして設計しました。
第二世代DC給電モードの基礎となる「P/Dテクノロジー」(「P/D」は「Portable Desktop device」の略で、USB PDとは区別されます)は、専用の電源アダプターを用意することなく、USB端子にQC3.0またはPD2.0規格に対応する充電器とこれに対応するUSBケーブルを本製品と接続することで有効になります。この機能が有効になった状態では、オーディオ回路への電源供給量が26.67%増加し、ヘッドホンアンプ回路の電源電圧は±7.6Vまで高められ、チャンネルあたり最大1200mW*の高出力を実現します。
*バランス出力/32Ω負荷時
また、M15Sは「デスクトップモード」を搭載し、この機能もDC給電モード時に有効にすることが可能です。デスクトップモード時のM15Sは、バッテリーからの給電ではなく、USB端子からの入力電源のみによって動作します。充放電サイクルに限りのあるDAPの内蔵バッテリーを消耗させることなく、長期間安心してご利用いただけます。
2.5mm/3.5mm/4.4mmヘッドホン出力が可能
正確な音再現を追求した、多段構成のオーディオ回路設計
M15Sのオーディオ回路は、信号の再現性に優れた高品位な音楽再生を追求するため、I/V部、ローパスフィルタ部、ゲイン調整部、ヘッドホンアンプ部からなる、多段構成の設計を採用しています。回路上には高精度・低雑音のフィルム抵抗を採用することで、優れた低歪み性とチャンネルバランスを実現します。また、ローパスフィルター部にはパナソニック製の低損失金属化フィルムコンデンサを採用し、高調波や位相歪みを効果的に抑制します。
5段階のゲインレベル、最大1200mWの高出力設計
M15Sでは、イヤホンやヘッドホンの能率に応じて適切な出力レベルを選択できるように、4段階のゲイン設定を用意しています。さらに、DC給電モードの有効時にはもう1段階高いゲイン設定が用意され、これまでのDAP製品では鳴らすことが難しかったヘッドホンであっても、余裕のある再生が可能となりました。
ピュアなサウンドを実現する、大がかりな電源供給回路
M15Sでは、常にクリーンで安定した電源を供給するために、オーディオ回路の各部にそれぞれ独立した電源が与えられています。これにより、音質に悪影響を及ぼす相互干渉や電源ノイズを効果的に低減します。また、M15から引き続き「アクティブ・サーボパワー・テクノロジー」を増幅最終段に採用しています。高感度のイヤホンから、ドライブが難しい低能率のヘッドホンまで、ノイズレベルの低い高品位再生を幅広い機器で楽しむことが可能です。
入念な電磁波シールド機構により、デジタルとアナログ回路間の干渉を低減
M15Sでは、音質に悪影響を及ぼすアナログ段とデジタル段の相互干渉を可能な限り排除するため、アナログオーディオ回路とSoC上に、銅ニッケル合金シールドを施しました。さらに、シールド上にグラフェンシートや電波吸収シートを重ねることで、内部および外部からのアナログオーディオ信号への電磁干渉を極限まで低減し、滲みのないクリアーなサウンドを実現します。
高い放熱性を確保した筐体設計と安心の保護装置を搭載
M15Sでは、高度な放熱技術を多数導入することにより、常に内部を適切な温度に調整し、長時間の高出力再生でも安定した動作を実現します。また保護装置を搭載しているため長期間の使用でも安心して音楽を楽しむことが可能です。
・内蔵バッテリーの熱を素早く逃がすため、ステンレス製のバッテリーボックスを採用
・熱によるパフォーマンス低下を防ぐため、高精度の薄膜抵抗器とコンデンサを採用
・高温になる一部コンポーネントの熱を効果的に逃がすため、カスタム仕様の
熱伝導シリコン、グラフェン、銅ニッケル亜鉛合金のヒートシンクを採用
・内部が常に最適な温度範囲になるように制御し、必要に応じてバッテリーの充電を
停止させる保護機能を搭載
第4世代FPGAを中心とした「デジタル・オーディオ・ピューリフィケーション・システム」採用
デジタル信号処理の要となる、FPGAを中心としたデジタル領域の信号処理回路に、最新のデジタル・オーディオ・ピューリフィケーション・システム(DAPS) を採用しています。SoCから送られたデジタルデータはFiiO独自のPLL技術を搭載した第4世代FPGAを経由され、FPGA内でデジタルオーディオ信号としてDACが最も真価を発揮しやすいよう緻密に処理されます。DAPSに組み込まれた超低ジッターを実現する2基の特注仕様のNDK製フェムト・クロック水晶発振器によって、デジタルオーディオ回路部全体に高精度かつ低ジッターなマスタークロックを提供し、クリーンで極めて高い忠実度を誇るD/A変換を実現しています。
Qualcomm製8コアSoC「Snapdragon 660」によるスムーズな動作
M15Sには、FiiOカスタム仕様のAndroid 10と、スマートフォンのようにスムーズな動作を提供するQualcomm製SoC「Snapdragon 660」が搭載されています。スマートフォンでの音楽再生において音質劣化の原因となっているSRC(サンプリングレート・コンバーター)機能をバイパスし、忠実な音楽信号処理を実現。また、詳細設定もカスタマイズされ、ポータブル・オーディオ機器として重要な設定が直感的に行えます。ダークモード、ナイトモード、3つのナビゲーション設定などの新たな機能が追加され、メディア体験をさらに深化させる新しい手法が提供されています。
6つの操作モードを搭載、Roon ReadyやUSB DAC、Bluetoothレシーバーとしても活躍
M15Sは、単にローカルファイルを再生するだけでなく、モードを変更することで様々な機能を切り替えて利用することが可能です。
Pure Musicモード:FiiOが開発した、ローカルファイルの高品質な音楽再生に特化したモードです。
Androidモード:音楽ストリーミングサービスを含む、様々なサードパーティ製アプリを楽しめます。
AirPlay受信モード:iOSデバイスから受信した音声を高音質で楽しめます。
Roon Readyモード*:Roonの認証を受けており、優れたネットワークプレイヤーとして動作します。
USB DACモード:PCやスマートフォン等のDACとして動作することで、音声を高音質で楽しめます。
Bluetooth受信モード:様々なデバイスからBluetooth受信した音声を高音質で楽しめます。
*Roon ReadyモードはVer.1.0.1にアップデートすることで使用が可能になります。
Qualcomm製「QCC5124」搭載、ハイレゾ級Bluetoothコーデックの双方向伝送に対応
M15Sでは、Bluetooth SoCにQualcomm製「QCC5124」を搭載し、LDACやaptX Adaptiveなどの高品質フォーマットに対応します。
「QCC5124」 は、ゲームやビデオで必要とされる低遅延と、ハイレゾリューション・オーディオで必要とされる高ビットレートの両方を満たす、信頼性と高速性を兼ね備えた双方向のBluetooth伝送を実現します。
Bluetooth送信対応コーデック: SBC、AAC、aptX、aptX HD、LDAC、LHDC
Bluetooth受信対応コーデック: SBC、AAC、aptX、aptX HD、aptX LL、LDAC、aptX Adaptive
6200mAhの大容量バッテリーを搭載、10時間前後の連続再生を実現
M15Sは、6200mAhの大容量バッテリーを搭載し、約10時間のバッテリー駆動が可能です。また、電源接続時には満充電の継続によるバッテリー劣化を低減する制御を行い、長期間の使用への配慮を行っています。
バッテリー容量:6200mAh
充電時間:約3.5時間 (QC急速充電時)
充電形式:QC3.0、PD
最大連続再生時間:約10.5時間 (シングルエンド再生時)、9時間 (バランス再生時)
快適なグリップ性を実現するクラシカルモダン・デザインを採用
M15Sは、M15で高い評価を獲得した、第5世代の“クラシカルモダン・デザイン”を採用しています。側面が丸みを帯びているこのデザインは、最新のテクノロジーとクラシカルなスタイルの融合を表し、手に取った際のグリップ性といった実用性にも配慮しています。
*ボリュームノブのRGBライトは明るさ、色、デバイスの状態に合わせた表示をカスタマイズすることが可能です。
ボリュームノブ操作と物理ボタン操作、二系統の音量調整方式を採用
M15Sの音量は、120段階から好みに応じて細かく調整することが可能です。また、調整操作はボリュームノブと物理ボタンの両方から行うことができます。
また、故障の原因になりやすいボリュームノブのロータリーエンコーダー部には、高精度・高耐久*の部品を採用しています。
*定格寿命:往復30000回
その他の製品特徴
・MQAのx8デコード機能を搭載
・すべてのPCM信号を2.8MHzのDSDフォーマットに変換する、DSD変換モードを搭載
・最大2TBまでのマイクロSDカードに対応
・スマートフォン向け「FiiO Link」アプリと連携して、リモートコントロールが可能
・5Gと2.4G、デュアルバンドのWiFi接続が可能
・DK3S 冷却ファンスタンドが付属