Iridium Keyboard (イリジウム・キーボード)はポリフォニック・アフタータッチ・キーボードを搭載した、最先端の16ボイス・デジタル・シンセサイザーです。5種類の強力なシンセシス・アルゴリズムを3つ同時に使用できるオシレーター、デュアル・デジタル・フィルター、デジタル・フォーマー、豊富なモジュレーション・ソースと40モジュレーション・マトリクスなど多彩な機能を搭載。最先端の音作りをどこまでも探求できます。シンセサイザーの歴史上、希少な存在であるポリフォニック・アフタータッチ・キーボードは最高のパフォーマンスを提供します。ノートごとの圧力をモジュレーション・ソースとして、あらゆるパラメーターをコントロールできるこの機能は、キーボーディストの表現力に新たな可能性を与えます。
最先端のシンセシスエンジンとポリフォニック・アフタータッチ・キーボードの融合。Iridium Keyboard は新たな次元の表現を生み出す、革新的なシンセサイザーです。
キーボーディストに最高の表現力を提供する「ポリフォニック・アフタータッチ・キーボード」を搭載
Iridium Keyboard は世界最高品質の「FATAR TP / 8SK」49鍵セミウェイテッド、ポリフォニック・アフタータッチ・キーボードを搭載しています。
ポリフォニック・アフタータッチとは
一般的なシンセサイザーの多くに搭載されているアフタータッチは「モノフォニック・アフタータッチ(チャンネル・アフタータッチ)」です。キーボードを演奏して、さらにキーボードを押し込み「圧力」を加えることで「演奏しているサウンド全体」に変化を加えるという技術です。
Iridium Keyboard が採用した「ポリフォニック・アフタータッチ」は、鍵盤を押し込む圧力を「ノートごと」に出力します。つまり「演奏しているノートごとのサウンド」に変化を加えることができるのです。簡単な例を挙げると、コード4音を押さえている最中に、右手の高音2音を強く押し込むとその「2音だけサウンドの表情が明るくなる」といった演奏表現が可能になるのです。ポリフォニック・アフタータッチはモジュレーション・マトリクスを介して Iridium Keyboard のあらゆるサウンド・パラメーターにアサインすることができます。これがどれほどの可能性を持っているか想像してみてください。
ポリフォニック・アフタータッチは MIDI 規格で昔から策定されていたにも関わらず、今まで実装されたシンセサイザーは極めて少なく、MPE と共に近年大きな注目を集めている技術です。
Iridium Keyboard はキーボーディストに最高の表現力を与えるキーボードと、最先端のシンセシス・エンジンを搭載した「世界で最高の表現力を持つシンセサイザー」と言えます。
表現力をさらに拡張する Play セクションと Perform ページ
Play セクション
キーボードの左側には演奏をさらにサポートする Play セクションが配置されています。オクターブ Up/Down、Chord、Latch ボタンなどに加え、各スクリーンへのジャンプや特定のコマンドを1タッチで実行できる「Macro ボタン」を6つ搭載。ピッチベンドとモジュレーション・ホイールは表面にラバー加工が施されており、グリップ感抜群の操作感です。
Perform ページ
タッチスクリーン・ディスプレイには、2タップで最大120のお気に入りサウンド・プログラムへ瞬時にアクセスできる「Favorites タブ」、アルペジエーター、シーケンサー、パラメーター・シーケンサーでパフォーマンスを行える「Autoplay タブ」、アサインした2種類のパラメーターをタッチ操作で自在にコントロールできる「XY パッド」を搭載。キーボーディストのパフォーマンスをさらに加速させる機能が用意されています。
デュアル・レイヤー
1つのサウンドプログラムを演奏する「Single モード」に加え、1つのサウンド・プログラムを同時に演奏できる「デュアル・レイヤー」モードを搭載。「Split モード」では左右で2のサウンド・プログラムを、「Layerd モード」では2つのサウンド・プログラムを重ねて演奏することができます。
MPE 対応
Iridium Keyboard は世界で最先端の電子楽器コントロール技術である「MPE(MIDI Polyphonic Expression)」に対応しています。外部の MPE コントローラーを接続することで、ノートごとに X(左右)、Y(前後)、Z(圧力) の3軸を同時にコントロールし、アコースティック楽器に迫るような繊細な演奏を可能にします。
※MPE を利用した演奏には、外部の MPE 対応コントローラーが必要です。
世界中のトップ・サウンド・デザイナーが制作した3000種類以上のサウンド・プログラム
Iridium Keyboard には世界中のトップ・サウンド・デザイナーが制作した、3000種類以上の膨大なサウンド・プログラムが内蔵されています。20名以上ものサウンド・デザイナーによる豊富なプリセット・プログラムは、Iridium Keyboard のあらゆる可能性を引き出し、あらゆるジャンルをカバーし、多岐にわたるサウンドをすぐに演奏できます。プログラムの保存領域はプリセットを含む10000スロット。もちろんユーザーがオリジナル・プログラムを作成し、Iridium Keyboard の中であなたの名前をトップ・サウンド・デザイナーのリストに並べることも可能です。
膨大なパラメーターへ瞬時にアクセスしてエディットできるコントローラー群とタッチスクリーン・ディスプレイ
最先端のシンセシス・エンジンを搭載した Iridium Keyboard には膨大なパラメーターが用意されています。音作りに必要な主要なパラメーターは、すべてコントロール・パネルにノブとエンコーダーとボタンとして配置されており、瞬時にアクセスできます。タッチスクリーン・ディスプレイの上部には各セクションへ一瞬でジャンプできる Mode ボタン、下部には主要なパラメーターをコントロールできる Selection ダイヤルとその他の機能のボタン、左右にはディスプレイに表示されている6つのパラメーターをコントロールする銀色のエンコーダーを配置。
さらに詳細なパラメーターはタッチスクリーン・ディスプレイで直感的にアクセスできます。パラメーターの数値の細かなエディットはもちろん、ウェーブテーブル波形を指でなぞってコントロール、シーケンスや Komplex モジュレーターを指で描画するといった直感的な操作が可能です。
Iridium Keyboard には膨大なパラメーターをすべて把握しつつ最短でアクセスできる、最先端のインターフェースを備えています。
5種類の強力で個性的なシンセサイズ・アルゴリズムを使用できる3つのオシレーター
オシレーター・セクションには3つオシレーターを搭載。それぞれに5つの異なるシンセサイズ・アルゴリズムの中から1つを設定して同時に使用できます。アルゴリズムは Waldorf の代名詞とも言える Wavetable から、次世代のシンセシスとも呼べるカーネル・シンセシス・モードまで、多様なシンセシス技術をカバーしています。
ウェーブテーブル・ジェネレーター
Waldorf の最新ソフトウェア版ウェーブテーブル・シンセサイザー「Nave」の機能も内包するウェーブテーブル・アルゴリズム。スピーチ・シンセシスやオーディオからのウェーブテーブルの作成も可能。
ウェーブフォーム・オシレーター
クラシック・スタイルのシンセ波形を生成するオシレーター。ノコギリ波、サイン波、三角波、矩形波(PWM可能)、ピンクノイズ、ホワイトノイズといった基本的な波形を生成します。波形を様々な形に変化させることができるワープ機能を搭載、オシレーターシンクも可能。
パーティクル・ジェネレーター
シングル・サンプルからマルチ・サンプルまで使用可能な、オーディオ・サンプルをプレイバックするサンプラー。ノーマル・プレイバックとグラニュラー・プレイバックの2つのモードを使用できます。生楽器のサウンド・プレイバックからグラニュラーによる実験的な音作りまで幅広く使用できます。
レゾネーター
物理モデリング・シンセシスの技術によるレゾネーター。短いインパルス・ノイズ、またはサンプルをバンドパス・フィルターバンクへ入力し、共振させる事でサウンドを生成する原理です。ベルや打楽器など、アタックの強い金属的なサウンドを生成します。
カーネル・シンセシス・モード
クラシックな6オペレーター FM シンセシスから、革新的なオーディオレートでのウェーブテーブル・モジュレーションまで可能なカーネル・シンセシス・モード。テンプレートを選択し5つのマクロパラメーターを操作するだけで簡単にエディットが行える「テンプレート・モード」と、FM エキスパート・ユーザーのために、より多くの FM パラメーターへアクセスできる「フルエディット・モード」を使用できます。フルエディット・モードでは自分でテンプレートを作成し、作成したテンプレートをインポート/エクスポートすることも可能です。
デュアル・デジタル・フィルターとデジタル・フォーマー、5エフェクト
音作りに重要なデュアル・デジタル・フィルターは Quantum オリジナルに加え、PPG、Nave、Largo といった Waldorf クラシック・フィルター・モデルから選択できます。Filter 1と2のカットオフ・フリーケンシーを相対的にコントロールする Link モードにより、デュアル・フィルターならではのユニークなサウンドの変化を得られます。
デジタル・フォーマーはドライブ、ビットクラッシャーなどのエフェクト、または3つ目のフィルターとして機能するセクションです。ルーティングによりフィルター・セクションの前後、または並列に配置させることができます。
サウンドに更なる彩りを与えるエフェクトは、Phaser、Chorus、Flanger、Delay、Reverb、そしてサウンドの仕上げに利用できる EQ、Drive、Compressor を搭載。最高品質のエフェクトを最大5系統同時に使用できます。
モジュラー・シンセサイザーに迫る柔軟な音作りが可能なモジュレーション・マトリクス
6つのエンベロープ、6つのLFO、Komplex モジュレーター、コントローラーなどのコントロール・ソースで、多くのパラメーターをモジュレーションできるモジュレーション・マトリクスはモジュラー・シンセサイザーに迫る柔軟な音作りを可能にします。Iridium Keyboard は 53 種類のソースで 191 種類のパラメーターをモジュレーションすることができます。モジュレーション・スロットの数は同クラスの他のシンセサイザーを遥かに上回る 40 スロット。モジュラー・シンセサイザーに置き換えると最大でパッチケーブル 40 本分もの複雑で膨大なモジュレーションが可能です。
ユーロラック・モジュラーシンセの世界との橋渡し CV/Gate Clock インターフェースを搭載
地球上で爆発的にユーザーが増え続け、無限の可能性が注目されている「ユーロラック・モジュラーシンセサイザー」の世界。Iridium Keyboard には、それ自体が持つ無限の可能性と、ユーロラックが持つの無限の可能性を融合することができる「CV/Gate Clock」インターフェースを搭載しています。4つの CV In、1つのGate In、Clock In、Start In、Clock Out を搭載しており、ユーロラックのモジュレーション・ソースで Iridium Keyboard のパラメーターをコントロールしたり、Iridium Keyboard の内部マスター・クロックをユーロラックのシーケンサーにシンクさせるといった使い方が可能です。