『SX1000』は、1978年に発売されたイタリアのビンテージ・シンセ、JEN社の「SX1000」をシミュレーションしたシンセ音源です。
手軽に購入できるアナログ・シンセサイザーの1つで、ハンズオン・コントロール(ツマミやフェーダーを操作しながら音を調整する)を求めるミュージシャンのために設計されました。
「SX1000」のM110チップを正確にエミュレートし、ポリフォニックモード、サブオシレーター、レガートモードなどの機能を追加・拡張しました。
またビンテージ・ポリシンセからインスパイアされたアルペジエーターと柔軟にルーティングできる4つのエフェクトがサウンドの幅を広げます。
サブオシレーターの改造
約20年前に、ディバイドダウン・オルガンの原理から着想を得て、フリップフロップ回路を使ってサブオシレータを追加する改造が行われました。元のシンセにはオシレーターが1つしかなかったため、この改造によってサウンドの可能性が広がりました。
ノイズについて
Sequential Circuits社の「Prophet 5」、株式会社コルグの「MonoPoly」、Oberheim Electronics社の「OB-X」などのアナログ・シンセに搭載されている、MM5837デジタル・ノイズ・ソースを完全にエミュレートしました。このチップから生成されるノイズは数秒ごとに繰り返され、蒸気機関車がシューシューとふかすような音と言われてきました。
アルペジオ
「SX1000」はアルペジエーターが搭載されていないため、アナログポリシンセであるRoland「JUNO-60」のアルペジエーターからインスパイアを受けて機能を追加しました。
特徴
- アップ、アップ&ダウン、ダウン、ランダムの4種類のモード
- 4オクターブ幅まで可能
- 調整可能なレートと同期
- ホールド/ラッチモード
- ノートの演奏順(ピッチ順、押されたキー順)
- コードモード
エフェクト
本製品の魅力を引き出すための4種類のエフェクトを搭載し、ドラッグ&ドロップで自由に並べ替えることができます。
各エフェクトの説明
- Tape Echo:『OUTER SPACE』をベースにしたテープ・エコー
- Spring Reverb:クラシックなビンテージ・リバーブ
- Wave Folder:「Source Serge Wave Mulitpliers」にインスパイアされたディストーション
- Flanger:モジュレーションから渦巻くようなテクスチャーまでを