BL-13はオクターブペダル。
もしくはアップとダウン、双方向のオクターブペダル。少しだけリバーブの要素もありはするけど、それもこれも、すべてはオクターブサウンドの為のもの。
もしかするとオルガンみたいに聴こえたり、シマーリバーブのように聴こえたりもするかもしれない。けど、確実にこれはオーガニックでもないし、キラキラしているワケでもない。
その中核にスライダーを据えた、残響を纏うざらついたピッチシフターなんだ。
BL-13はOld Blood Noise Endeavorsにしか生み出し得ない、もっともアンニュイなオクターブペダル。
ベースとなるのはアップ、ダウンの双方向へとピッチシフトするオクターブエフェクトです。ざらついた質感を持ち、輪郭が少しだけぼやけた、どこかミステリアスなオクターブサウンドを生み出します。これを引き延ばしたりフィードバックさせることで、ざらつきやリバーブのような浮遊感を操ることができます。
魔法のClockスライダー
BL-13の魔法は、ペダルの処理速度を可変させるClockコントロールから始まります。キャラクターや音質、雰囲気、そしてノイズ。BL-13を構成する要素が複合的に変化することで、まるで異なるペダルを手に入れたように錯覚してしまうでしょう。
Clockコントロールが高い位置にある時、オクターブサウンドはよりブライトでクリア。リバーブのような響きもほのかに感じる程度の、はじけるようなサウンド。
そこからコントロールを下げていくと、オクターブの発生がゆっくりになり、音質が下がり、音像は滲み、ダウンオクターブが生み出すトレモロのような揺れが生まれます。さらに下げれば特有のエイリアスノイズも発生。遠鳴りのように立ち上るガサガサとしたオクターブが、異質な空間の広がりを演出します。
Moreはオクターブのフィードバックを調整するコントロール。出力された音をもう一度ピッチシフトさせることで、段階的にピッチが上がりったり下がったりしながら消えていく、オクターブの”トレイル”を創り出します。
このコントロールは上げれば上げるほどにフィードバック量が増え、それと同時にフィードバックにディレイが足されることで、ゆったりと大きく展開していくオクターブエフェクトに。すこし物憂げで影を感じる、唯一無二の空間表現を手にしましょう。