音を分離して補正/マッピング
Zynaptiq独自のミックスシグナル・オーディオ・プロセッシング技術(MAP)に基づき、PITCHMAPは入力信号を内部でマルチトラックに分離し、倍音やトランジェントを処理します。この技術は非常に高度なものであり、人工知能アプリケーションでも使用されている知覚モデリングやパターン認識技術を活用しています。分離された音は、その後個別にピッチ補正を行ったり、他のピッチにマッピングすることが可能です。このプロセスを「ピッチマッピング」と呼んでいます。また、MAPはミックス要素を抑制または分離するためのシンプルで効果的な機能をリアルタイムで実現します。
声を分離するナチュラルモード
MAPのプロセスは、人間の知覚システムのモデル、特に聴覚器官やそのデータを解釈する脳の領域に基づいています。そのため、適切な設定と合理的なピッチ修正によって、非常に自然な音を実現することが可能なのです。
人間の声は他の楽器とは全く異なる特殊な位相を持ち、人間の聴覚はその微妙な音の変化も検出するようにできています。その結果、音声と他の楽器を同時に処理することは非常に困難でした。この課題に対応するために、声の要素を認識して個別に処理する機能を追加しました。
この機能を「ナチュラルモード」と呼んでいます。

電子的かつクリエイティブ
ピッチ補正アルゴリズムを使用した人工的な音を作ることもできます。さらに、PITCHMAPには「Purify」と「Electrify」と呼ばれるパラメータがあり、音の自然さや機械感を調整することが可能です。また、音程移動の際の滑らかさを調整する「Glide」機能も搭載しています。これらのパラメータをMIDI機能と組み合わせることで、ユニークなシンセサウンドを作り上げることが可能です。
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シンプルな操作
DSPコード自体は非常に複雑ですが、ピッチマッピングのプロセスは非常にシンプルです。MIDIキーボードでMIDIを入力するか、GUI上でスライダーをドラッグするだけで、元のピッチを別のピッチに割り当てることができます。もしくは、専用のマクロコントロールを使用して、キーやスケールをクリックするだけで、コンピュータが自動でピッチマッピングを行います。このように、ミックスされた信号のピッチをこれまでにないほど直感的で音楽的に補正することが可能です。チューニングの即時補正、シンプルなリハーモナイゼーション、あるいはピッチの複雑な再構築も、PITCHMAPを用いれば簡単に処理することができます。

ワークフローの高速化
ワークフローの効率をさらに高めるために、包括的なスナップショット機能を搭載しています。8つのスナップショット・スロットにより、複数の設定を素早く比較したり、ミックス内の特定の箇所にのみ処理を実行したり、パラメータのオートメーションを手軽に作成することができます。瞬時に処理される音を鑑みながら、細部に至るまでこだわることが可能なのです。
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