1273は伝説的な1073*回路をベースに、3バンドEQとMIDAS製のカスタムトランスを内蔵した2チャンネルマイクプリアンプです。
1273
時折、音楽業界に衝撃を与え、世界中のスタジオで愛される伝説的なハードウェアが登場します。1073*はそんな機器のひとつです。独特な音色と豊かなサウンドを持つマイクプリアンプとして、70年代ロックの荒々しさから80年代の洗練されたポップまで、多くの音楽世代のサウンドを形作りました。瞬く間に著名なスタジオで定番となり、数々の名曲に影響を与えました。
今日、私たちはその伝説的なスタジオの要石に敬意を表し、内蔵EQを備えた2チャンネルのマイクプリアンプ、Behringer 1273をお届けします。1273は単なるリメイクではありません。オリジナルの設計エンジニアの一人と共同開発され、その貴重な知識と経験により、オリジナルに忠実でありながら、現代の制作ニーズにも応えられる設計となっています。
多用途な操作性
1273はクラスAのディスクリート回路を基盤にしており、最高の信号純度と最小限の音色変化を実現しています。各入力・出力段には高品質でカスタム設計のMidasトランスフォーマーを搭載し、信号の明瞭さと純度を保ちます。また、マイク、ライン、楽器など様々な入力タイプに対応する多機能ゲインコントロールを各チャンネルに備え、幅広い録音シナリオで柔軟に対応可能です。ダイナミックマイクからリボンマイクへの切り替え時には、トーンスイッチを押すだけで使っているマイクに合わせてトランスのインピーダンスを調整でき、ヴィンテージマイク使用時に便利です。
最適な入力レベル設定
1273は電子制御・抵抗段階式のロータリーゲインスイッチを装備し、最大80dBまでのゲイン調整が可能です。ノイズを最小限に抑えながら、最適な入力レベルを正確に設定できるほか、毎回のミックスにおいて設定を簡単に呼び出せるのも特徴です。
精密なイコライザー
3バンドEQセクションでは、低域は35、60、110、220Hz、中域は360、700、1600、3200、4800、7200Hz、高域は10、12、16kHzで設定可能。インダクターを使ったロータリースイッチは、どんなミックスにも深みのあるヴィンテージサウンドをもたらします。さらに50、80、160、300Hzの選択肢がある5ポジションのハイパスフィルターと組み合わせれば、クリエイティブな調整が可能。ボーカルはより親密で存在感を増し、ギターは暖かくウッディな音色に、ベースはしっかりとした存在感とファンク感を与えられます。固定周波数設定と特定周波数の微調整ができるため、設定の再現性も高いです。
追加機能
1273にはEQスイッチがあり、現在のミックスとオリジナルの信号(ゲインとEQ設定をバイパス)を簡単に切り替え比較できます。また、シグナルチェーンの最後には7セグメントLEDとレベルノブがあり、簡単にレベル監視が行えます。
スタジオに最適
2Uサイズのラックマウントシャーシは非常に頑丈で、わずかなラックスペースに組み込むことができます。そのため、ロケでの録音や、携帯性・機動性が求められるライブサウンドにも気軽に持ち出せます。プリアンプとコンプレッサーは完全に独立して配線可能なので、用途に応じて柔軟に使い分けられます。