REDD.47 Pre Ampは、1968年までEMI/アビイ・ロード・スタジオに設置されていたREDD.51コンソールのサウンドを完全復刻したシングル・チャンネルの真空管マイクプリアンプ。
Abbey Road StudioとChandler Limited の共同開発により、ザ・ビートルズをはじめとする数多くの名盤に刻まれた、オーガニックなロックサウンドが現代に甦りました。
SIEMENS(TELEFUNKEN)のプリアンプ・モジュールである『V72S』のサウンドを探していた方にもお薦めです。
REDD.47 Pre Ampについて
REDD.47 Pre Ampは英国アビーロード・スタジオで1968年まで使用された「EMI REDD.51真空管コンソール」のサウンドを、Abbey Road Studio と Chandler Limited の共同開発で復刻したEMI公認のマイクプリアンプです。
EMI社は自社のレコーディングスタジオの為に、1958年にREDD.17コンソールを完成させ、その後REDD.37コンソールを完成させています。REDD.37にはSiemens(Telefunken)のV72Sをアンプモジュールに採用しています。
1964年にはREDDコンソールの完成系とも呼べる『REDD.51コンソール』が開発され、アビーロード・スタジオに導入されています。このREDD.51コンソールでは、V72Sのアップグレード版として自社開発された「REDD.47アンプモジュール」が全てのステージ(マイク入力、ライン入力、センド、モニター)に採用されていました。
REDD.47はTelefunken V72S アンプモジュールのアップグレード版としてEMIの技術チームによって開発されました(『サージェント・ペパーズ』などの録音を担当したエンジニアGeoff Emerickによると、REDD.47プリアンプはV72Sよりもビッグでパンチのあるサウンドで、より立体的であるとのこと)。
そのサウンドは当時アビーロード・スタジオで録音された全ての作品に、美しいビンテージ質感を持った音楽的なトーンを与えてくれました。ザ・ビートルズの歴史に輝く名曲の多くは、このREDD.51真空管コンソールに搭載されていた、REDD.47アンプモジュールから生み出されたサウンドです。
1968年の12月にアビーロードのスタジオ2に初めてソリッド・ステート型のコンソールであるTGコンソールが設置されるまで、REDD.51真空管コンソールのサウンドこそがアビーロード・スタジオのオリジナル・サウンドでした(BEATLESの作品でいえばアルバム「Abbey Road」や各メンバーのソロ作品はTGコンソール、初期から「White Album」の少し後まではREDDコンソールのサウンドになります。ちなみに「Let It Be」は撮影のためスタジオから持ち出されたREDDコンソールが使用されました)。
Abbey Road Studioとパートナーシップ契約を結んでいるChandler Limitedでは、すでにTGコンソールを復刻した「TGシリーズ」を発売しています。そして今回、オリジナルの設計図や製作ノート、歴史的なコンソール実機の特性や回路構成を長期に渡り研究し、アビーロード・スタジオとの共同作業により、初めてREDD.47真空管マイクプリアンプのオフィシャル復刻版を完成させたのです。