EMIでのアナログEQ開発は1954年のRS57に始まり、EMIのサウンド・エンジニア達が親愛をこめて”Curve Bender”と名付けた1969年のTG12345、1974年のTG12412へと発展していいきました。ポップス、ジャズ、クラシック、ロックと幅 広いジャンルのEMI所属レコーディング・アーティスト達の作品の魅力を高めるためだけに、贅沢でコストを問わない開発が行われたのです。そして2000 年代、EMI TG12345 Curve Benderは、アビィロードスタジオ75周年を記念してリイシューされたのです。
CHANDLER LIMITEDのデザイナーであるウェイド・ゴークとAbbey Road Studioのピーター・コビンは、歴史的名機の素晴らしい設計と有機的なサウンドはそのままに、現代のマスタリング・スタジオで使用するに十分な機能を 追加する事に集中しました。ピーター・コビンはThe Beatlesの「Anthology」や「Yellow Submarine(Remix)」のリミックス作業でオリジナルのTGコンソールのEQを多用しました。
オ リジナルTGデスクのEQが持つスロープやポジション、音質はウェイド・ゴークの情熱によって見事に再現されました。彼は全ての資料と回路図、実機を綿密 に調べ上げ、それを見事再構築しました。オリジナルでは2バンド/9ポジションのみだったEQポイントは、51ものEQポイント(4バンドEQ+フィル タ)に、さらにブースト/カット幅やQシェイプ切替などについても大幅にエクスパンドされました。結果TG12345 Curve Benderはマスタリング・スタジオ、ミックス/レコーディング・スタジオにおいて最もプレミアムなステレオ・イコライザーとなりました。精密な補正用 途としてのイコライジングが可能でありながら、本機ほど音楽を美しくエンハンスできるマスタリング対応イコライザーはこのゴージャスなCurve Benderだけです。
「この2007年バージョンのCurve Benderは全てのマスタリングエンジニアの秘密兵器になるだろう。こんな製品をずっと待ち続けていたんだ!今までのイコライザーの中でもベストな低域 へのEQは特筆すべきだ。現代を代表するイコライザーだといえる。」- Michael Brauer
OUTPUT GAINコントロールは0.5dBステップ、精密な分解能でマスタリングに最適な仕様になっています。
最大可変幅は+/-5.0dBです。
Curve Bender Boost/Cut Multiply スイッチ
各バンドのBoost/Cut量は、Multiplyスイッチにより切り替え可能です。標準の1dBステップに加え、1.5倍の変化量が得られるモードがございます。
* 外部電源(PSU-1)は別売です(1台で2パワー出力)