MOOD MKIIは2つのチャンネルを備える空間系マルチエフェクト(のようなもの)。Drolo FXによってデザインされたマイクロルーパーチャンネルは、ごく短い瞬間にフォーカスしてサンプリングし繰り返します。そしてもう片方のチャンネルには、Old Blood Noise Endeavorsが設計した空間系エフェクトのコレクションが揃っています。
各チャンネルは相互関係にあり、オーディオ信号が自在に行き交うことでトランスフォームしていきます。シグナルフリーズ、空間への滲み、ステレオ空間への拡散。タイムストレッチさせたループをディレイタップの雲海へ走らせて、再度サンプリング。遊び心と即効性を追求し、空間を彩る美しいテクスチャが無限に飛び出します。
MKIIではステレオ対応、ループチャンネルのオーバーダブ、MIDIクロック同期、シグナルフリーズ、フェードアウト、フィルター、チャンネルバランスの調整、ブレンド、スムースなクロック変化など多くのアップデートが行われました。エフェクトの効果もアップグレードされて音質も向上しましたが、オリジナルの「クセ」を愛するなら、Classic Modeでいつでも戻すことも可能です。
音楽的な化学実験ツール。コンパクトでシュールな水彩カラーパレット。トランスファーと融合を繰り返し、終わりなき極彩色の音世界へ誘います。
MKII!
Chase Blissの評価を決定づけたベストセラー、MOODがMKIIとして大幅にパワーアップ!
MKIIではオリジナルにおいて要望が多かったリクエストやアップデートを全て導入しています。しかし同時にどんな瞬間にも馴染むインスタント性も失わなず、オリジナルの自然な延長として受け入れられるよう丁寧に開発が行われました。そしてチャーミングな「欠陥」を愛するなら、Classic Modeをオンにすれば全てが元通りに。
MOOD MKIIはより洗練され、より柔軟に、よりプロフェッショナルなデバイスとして進化しました。ですが根底にあるChase Blissらしい「遊び心」や「おふざけ」は、オリジナルから共通しています。
より詳しいMKIIでの変更点については、”What’s New for MKII?“ を御覧ください。
音楽的なクロックコントロール
MOOD MKIIをユニークなエフェクトたらしめる最大の特徴である、CLOCKコントロール。クロックスピード/サンプルレートを可変させることでペダル全体の「処理速度」を操る新感覚のパラメーターです。
マイクロルーパーチャンネルでは最大のループ秒数、再生速度、音質が変化。そして空間系エフェクトチャンネルではディレイやリバーブのキャラクター、解像度、滲み、最大タイムなどが変化。両方のチャンネルを同時に加速/減速させることで、多角的なトランスフォームを実現しています。
マイクロループを瞬間的にハーフスピードまで落としてオクターブダウンへピッチシフト、同時にリバーブも淡く霞んだ流体のような滲みへ。その後一気にスピードを上げて、ループを生き物の囀りへ。そんなドラマチックな変化が、CLOCKノブを捻るだけで無限に生まれます。
CLOCKは音楽的なキーから外れないように、ハーモナイズするように変化幅がクオンタイズされており、どんな設定においても音楽的な気持ちよさを保ったまま風景を次々に塗り替えます。エクストリームな設定での荒涼としたホワイトノイズやアーティファクトでさえも、美しくクリエイティブな質感が保たれています。
MKIIではクオンタイズをオフにした流体のようにスムーズな可変、ノイズを取り除くオプションも選択可能になりました。
マイクロルーピング
MOODの右フットスイッチにはDrolo FXによって設計された意欲的なマイクロルーパーをセット。このルーパーは常に録音状態にあるため、フットスイッチを押した瞬間になにが飛び出すかは、聴いてからのお楽しみです。
まるで音を釣り上げるように、サウンドマテリアルを取り出すような感覚。一般的なルーパーのようなテクニックは必要なく、楽しいサウンドテクスチャがすぐに飛び出します。テープマシンのように再生速度を変えたり、ピッチを変えず引き伸ばしてストレッチさせたり、新しいプレイを挿し込める3モードは、音楽的な遊び心と即効性を重視してデザインされています。
MKIIでは最大ループタイムが2倍、オーバーダブが可能になるなど大幅なアップデートが行われました。マイクロルーパーをリアルタイムエフェクトとして使用したり、フェードアウトを適用すればディレイのようなプレイも可能になっています。
ユニークな空間系エフェクト
左フットスイッチでは孤高の世界観で知られるOld Blood Noise Endeavorsによりデザインされた3つの空間系エフェクトがスタンバイ。スタンダードな効果から、周波数シフトが降下する残響、スキップするドッペルゲンガー、オートサンプリングといったツイストを効かせたエフェクトまで、たった2つのノブでダイナミックにコントロールできます。
CLOCKの設定は、空間系チャンネルにおいては解像度、ローファイ/ハイファイなキャラクターといった要素へ大きく関わります。設定によっては高域をとろけさせたり、フリーズ、メルトダウン、水彩画のような滲み、ビットクラッシュまでもが顔を覗かせます。マイクロループを組み合わせれば、場を支配する印象的なアンビエンスが一瞬で手に入ります。
MKIIではエフェクトのアルゴリズムが見直され、サウンドクオリティも向上しています。エフェクトを無限に引き伸ばすフリーズ機能も搭載され、セカンダリルーパーのように扱うことも可能になりました。
相互作用でトランスフォーム、進化するシグナル
搭載された2つのチャンネルは、それぞれ個別のユニークな挙動で互いに反応します。オーディオ信号はマイクロルーパー→空間系チャンネルを通過し、空間系で処理された信号はまたマイクロルーパーへ戻されます。そのためディレイやリバーブで滲ませた信号をまたルーピングさせ、更にエフェクトを重ねることも可能です。
2つのチャンネルで信号を受け渡し、あらゆるパラメーターの相互作用でエディットすることでMOODの本当の面白さが始まります。MOODは貴方の音楽的な実験のために用意された、カラーパレットなのです。
拡張、統合されたコントロール
MOOD MKIIにはChase Bliss史上最も深いMIDIとの連携が導入されています。MIDIキーボード(またはそれに準ずるもの)で、空間系チャンネルからの出力をトランスポーズすることが可能になりました。また秘密のオプションを含む全てのパラメーターがMIDIメッセージで外部から変更可能、MIDIクロックへの同期にも対応しました。
その他CV、EXPペダルコントロール、プリセット設定など、あらゆるモダンな操作に完全対応。Chase Blissスタイルのrampingコントロールでパラメーターをモジュレートさせれば、ペダル自身でノブをモジュレートすることも可能です。