特定周波数帯のみを処理することで、柔軟なトーン/アタック調整が可能なダイナミックEQ – トランジェント・デザイナー
BitterSweet Pro v3は、その優れた効果で世界中のユーザーに愛され、多くの称讃を得たフリーウェア、BitterSweetのアルゴリズムを刷新、新たに再設計された、周波数追従型のトランジェント・デザイナー・プラグインです。前身となるBitterSweetと同様に、シンプルで使いやすいデザインを追求したインターフェースにも関わらず、シグナルのアタック感やトーン、ゲインを柔軟にコントロールすることができます。
周波数追従型トランジェント・プロセッシング
BitterSweet Proの大きな特徴の一つが、周波数追従型トランジェント・プロセッシング(Frequency Dependent Transient Processing)です。これは特定の周波数スペクトラムのみを処理することで、トランジェントやリリースにダイナミックEQを施したような効果を発揮します。
この処理をより従来のEQに近いコンセプトでとらえると、BitterSweet ProはFrequency Rangeを20Hz〜20kHzの範囲で設定できるため、全周波数体域にその効果を適用することが可能です。ここでローカットにあたる周波数を上げることで、その振る舞いをハイシェルフ・ダイナミックEQへ変えることができます。反対にハイカットの周波数を変えれば、ローシェルフ・ダイナミックEQに、両方を変えればピーク・ダイナミックEQへと変化します。いずれも、ゲインはStatic Gainパラメータで調整することができます。また、フィルターのスロープはFrequency Orderで6/12/18/24dB/octで設定可能です。値が大きいほど周波数特性のスロープは急になります。
サイドチェイン機能も搭載されているため、ロー/ハイ/バンドパス・フィルターにより検知するシグナルの周波数を調整、独立して試聴することもできます。
また、トランジェントおよびサステインはブーストとカットを同時にまたは個別に実行するとが可能です。その処理は全コンポーネント(Main)、または内部のMSエンコーダーによりMid=センター、Side=ステレオのパーツごとに適用することができます。
さらに、Geekパネルからはアタック、リリース、ホールドの追加パラメータにアクセス可能です。
これらのコントローラに加え、より過激なプロセッシングにも耐えるよう、BitterSweet Proはパスの最終ステージにソフト・クリッパーを備えています。これによりピークのエッジを抑え、スムーズなクリッピング処理を実現しています。
BitterSweet Proは、パワフルかつ透明度の高い音域処理が可能にも関わらず、そのインターフェースはごくシンプルで使いやすいデザインを保っています。最新の64bit v3フレームワークと、OpenGPLをベースにした、GPU効率の高いグラフィックエンジンによるレンダリングがより最適化されたオーディオ・プロセッシングの体験を提供します。