ARC 4 は、超高精度測定マイク、分析ソフトウェア、補正プラグインを組み合わせ、あらゆる空間のモニタリング精度を向上させるソリューションです。正しく補正された音場は正確で素早いミックスの判断に繋がり、快適なリスニング環境を提供します。
シンプルな測定手順、極めて自然な補正アルゴリズム、ARC Studio のプロファイル管理機能など、ARC 4の設計は、さまざまな環境の音楽体験を高めます。
その音は、信頼できますか?
部屋の中にある壁、家具などは、音を反射・吸収し、耳に届く音の周波数バランス、ステレオ音像を歪めます。部屋の音響処理が不十分な場合、ある部屋では素晴らしく聞こえるサウンドが、他の環境では聴くに堪えないミックスになってしまうことがあります。
ARC 4 は、高価なルーム・トリートメントを行うことなく、部屋の音響の問題を解析、解消するシステムです。
ARC の補正の流れは、まず、部屋の音響特性を測定、解析し、プロファイルを生成することから始まります。次に、お使いのDAWのマスターにインサートされたARCプラグインで保存したプロファイルをロードします。それだけで、音楽が本来のサウンドで聴こえるようになるのです。
このように、ARC を使用することで、どんなリスニング環境でも通用する偏りのないミックスを、迅速かつ効率的に作成することができるようになります。
まったく新しいリスニング体験
ARC 4 は、他のルーム・コレクション・システムにはない、より自然な解析、補正アルゴリズムを使用しています。リスニング・ポジション周辺にて、3つの異なる高さで測定されたデータは、IK Multimedia 独自のVRM™ (Volumetric Response Modeling = 体積応答モデリング)テクノロジーによって解析され、サウンドを過剰に処理することなく問題を特定することが可能な、部屋の3Dスナップショットを生成します。
その結果、適切に音響処理された部屋での作業と同じように、補正によって自然なサウンドが得られるのです。
測定は、21ポイントの高精度測定か、7ポイントの短時間測定を選択できます。高精度測定は固定設備やしばらく変更しない場所に適しており、短時間測定は外出先や一時的なセットアップに向いています。
いずれの場合でも、今までに聴いたことのないような、驚くほど自然なサウンドが得られるのです。
ARC 4 は、“補正”を意識させることなく、適切にチューニングされた部屋で作業している感覚を再現します。
短時間で、正確な測定
測定用マイクをインターフェースに接続し、ルーム測定解析ソフトウェアを起動すると、リスニング・ポジション周辺での測定手順がステップ・バイ・ステップでガイドされます。
複数のモニター、リスニング・ポジションにて測定データを作成、保存しておけば、単独作業用、2名チームでの作業用、クライアント席用など、状況に応じてスイート・スポットを調整できます。
純正以外の測定マイクにも対応
ARC 4は、純正以外の測定マイクにも対応し、各マイクのキャリブレーション・ファイルの読み込みも可能です。
プラグインで補正を適用
測定が終わったら、DAW のマスター・バスに ARC 4プラグインをインサートして、測定時に保存したプロファイルをロードします。それだけで、ARC 4の正確な補正フィルターが、部屋の音響特性を補正します。
このように、室内音響の影響を受けない状態でミックスを行うことで、他のリスナーが各自の部屋、システムで聴いた時にも通用する、偏りのない作品を仕上げることができるようになります。
補正を調整する、ディープなコントロール
ARC 4による音場補正は、理想的なパフォーマンスを実現するためにカスタマイズできます。各プロファイルの詳細をコントロールすることで、最高のサウンドを実現しましょう
ターゲット・カーブ
ARC 4には、9種類のターゲット・カーブが用意されています。
Default カーブは、あえてバランスのとれたカーブとなっていますが、フラット、コントロール・ルーム向き、などニーズにあわせて選択可能です。
補正範囲の調整
通常ARC 4は、周波数スペクトル全体を補正しますが、補正範囲の上限と下限を個別に設定することもできます。トリートメントされた部屋、スタジオ・モニターの特徴を保持したまま、特定の周波数帯域だけを補正するといった使い方もできます。
解像度の調整
補正フィルターの分解能を調整するコントロールもあります。部屋の特性に応じて、シャープ、デフォルト、ブロードを切り替えることで、外科的な補正、広く滑らかな補正からお選びいただけます。
2種の位相モード
ナチュラル、リニアフェイズの 2 種の位相モードにより、正確なステレオ・イメージを実現します。NATURAL 選択時は、位相特性を改善し音の定位感や音像の自然さが向上します。
LINEAR 選択時は、スピーカー・システム本来の位相特性が維持され、よりクリアなサウンドが得られます。
20種以上のモニター環境をエミュレート
ARC 4は、有名なスタジオ・モニターの周波数特性と位相特性をエミュレートし、あらゆるリスニング環境で再現することが可能です。
スイート・スポットとARCのキャリブレーションにより音場補正を維持した上で、異なるリファレンス・システムでミックスを素早くテストするのに理想的です。
また、このバーチャル・モニタリング機能を使って、テレビ、カー・オーディオのような再生環境を再現し、どんな環境で聴いても正しく伝わるミックスになっているかを、すぐに確認することもできます。
ミックス時に役立つメーターも装備
ARC 4には、ピーク、RMS、ラウドネス、ダイナミックレンジ・メーターなど、ミックス時の判断、ワークフローのスピードアップに役立つ便利なメーター類も用意されています。
リアルタイム・スペクトラム・アナライザーは、補正前の信号を表示し、部屋がサウンドにどのような影響を与えてるかを示します。
素早く確実なミックスのために
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- 室内音響を劇的に改善
- ミックスに必要不可欠な「正しい」サウンドを提供
- 複数のシステムでミックスをテストする工程をスキップ
- 場所を問わず適切な音場補正を実現
短時間の測定と正確な解析
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- シンプルな測定手順と新規の解析ソフトウェア
- 3Dルーム解析による正確で自然なサウンド
- 複数のリスニング・ポジションに対応
- 純正MEMSマイク以外の測定マイクにも対応
優れた補正精度、充実の補正後コントロール
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- 完全新規の補正アルゴリズムによる正確な補正
- 2種の位相モードで正確なステレオイメージを確保
- 調整可能な補正用フィルターの分解能
- 補正周波数の上限と下限を設定可能
ミックスを根本から改善
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- バーチャル・モニタリングで、さまざまな再生環境を再現
- A/Bミックスをテストするための、20種以上のスタジオ・モニター・プロファイル
- ピーク、RMS、ラウドネス、ダイナミックレンジ・メーターを装備
- リアルタイム表示のスペクトラム・アナライザー
- Retina対応、リサイズ可能なGUI
- ARC Studio の管理とプロファイルの切り替えに対応