不要な反射音をカット
– 必要なサウンドだけを正確にマイクに届けます
– コントロール困難な音場でも安定したレコーディング
– いつでもどこでも簡単セッティング
※マイクロフォン、ショックマウント、マイクスタンド等は付属していません。
毛布や吸音パネルを使った手間のかかるセッティングはもう不要です!
Eyeball は狙ったサウンド・ソースをダイレクトにマイクロフォンに伝達するためのツールです。全ての周波数帯域を素直にマイクロフォンに伝えることが可能です。
あなたの声のイメージを何の色付けもなしに正確に表現し常にクリアで安定したボーカル、ナレーション・レコーディングを可能にします。環境ノイズや部屋鳴りの影響を避け、位相の干渉も最小限に抑えます。
この画期的な製品により、ホーム・スタジオで簡単手軽にレコーディングスタジオ・クオリティの収音が可能になりました。コンパクトで軽くて丈夫ですからどこにでも持ち運び可能です。自宅、貸しスタジオ、友人のホームスタジオ、部室、公共施設、さらには屋外(!)でも、安定したクオリティでレコーディングできます。
通常、スポンジ素材でマイクに近接する周辺をカバーすると、本来のサウンドの伸びやかなハイエンドをマスキングしたり、ふくよかであるべきローエンドをこもらせたりといったネガティブな要素が生じます。KAOTICA Eyabellでは、その素材の選択と真円形状のフォルム、開口部のサイズといった開発段階の試行錯誤によりこういった問題をクリアしています。そのサウンドはまさに「百聞は一聴にしかず」と言っても良いでしょう。
科学的な裏付け
振幅
波形の振幅とは音量のことです。音量は様々な方法で表わされますが、最も一般的な単位はデシベルでしょう。デシベルは相対的な尺度であり基準値を何にするかによってRMSやSPLなど複数の表現方法があります。以下に2種類の測定値を記載しました。RMS(Root Mean Squared)は音量全体の平均値を表します。人間の聴覚上の音量感覚にほぼ一致するのが特徴です。SPL(Sound Pressure Level)は空気中を伝わる音波の圧力の大きさを表します。非常に大きなスピーカーの前に立ったときにスピーカーからの音で服が揺れた経験があるかも知れません。音は対数の性質を持ちます。これを覚えておくことはデシベルを語る上で大変重要です。信号レベルが3dB上がる毎に実際の音量は倍になります。逆の場合も同様です。
RMS定格
Eyeball不使用:74.5
Eyeball使用:80.55
dB SPL
Eyeball不使用:-35.4
Eyeball使用:-18.3
RMSとdB SPLの測定値から「Eyeball」の内部は音量レベルが高くなっていることが分かります。これはいくつかの点で大きなアドバンテージとなります。まず、録音したトラックのSN比が改善されます。SN比はクリーンな信号(例:ボーカル)と不要なノイズ(例:バックグラウンド・ノイズ、ハミング、耳鳴り、ヘッドフォンからの音漏れなど)の比率を表した値です。SN比が良くなることはレコーディングのクオリティが上がることを意味します。また音量が上がることによりプリアンプで歪みが生じにくくなり自分の声がクリアに聴こえるようになります。
「Eyeball」には実際に信号を増幅する効果がある訳ではありません。音量が上がる理由は音が周囲の空間に拡散せずマイクロフォンに直接流れ込むからです。
以下のグラフは「Eyeball」を用いた場合の音のエンベロープ曲線(赤で表示)と「Eyeball」無しの場合の曲線(紫で表示)です。音のエンベロープはノートのアタック、サスティーン、ディケイ、リリース(ASDR)からなり、楽器のトーンや音色を決定付ける重要な要素です。スネア・ドラムやキック・ドラム、クラベスなどのパーカッシブな楽器はASDRの時間が非常に短くなります。それに比べてチェロやベース・ギターオーボエなどの管弦楽器の場合ASDRの時間は長くなります。
様々な楽器のASDR値を比較した結果、「Eyeball」の内部においてディケイ・タイムが特徴的な振る舞いをすることが分かりました。以下のグラフのディケイ・タイム(最初のアタックによる上昇後に起こる波形の下降)に注目してください。「Eyeball」内部ではディケイ・タイムがスムーズで遅くなり、より直線的な曲線を描くのに対し、「Eyeball」を用いない場合の曲線はディケイ・タイムがより速くなっていることが分かります。これは「Eyeball」が無い場合は音が周囲の空間に分散してしまうのに対し「Eyeball」を用いることで音が内部により長い時間とどまることを意味しています。
エンベロープの比較グラフ
以下のスペクトル・グラフを比較してください。左は「Eyeball」無しのボーカル、右は「Eyeball」を使用した場合のボーカルの信号を3Dスペクトルで表しています。部屋の振動や音漏れなど不要なアンビエント・ノイズやルーム・トーンが大きい程、グラフにおける「トゲ」が大きくなります。 右のグラフはトゲが左に比べて少ないのが分かるでしょう。アンビエント・ノイズや音漏れが無くなり、ボーカルの音声のみがマイクロフォンに流れ込んでいるのが分かります。
周波数特性
周波数特性とは機器の出力信号を周波数スペクトル全体で表したものです。周波数特性を見ることで、その製品がどの周波数までを取りこみ可能で、各周波数帯域がどのくらいのレベルで出力されるかを確認することができます。周波数は楽器や音声のピッチに直接関係するため各周波数を原音に忠実に扱えることはレコーディングのクオリティを上げることにつながります。
「Eyaball」の周波数特性は0Hz~30kHzです。特別に設計された測定用マイクロフォンによって周期スイープ測定したところ 「Eyeball」は全ての周波数帯を均等に録音でき、フラットな周波数特性になることが分かりました。また通常は周囲の空間に拡散することで失いがちな高音域および低音域成分を逃さずに録音することが可能になります。
周波数特性グラフの比較
倍音成分
倍音成分とは音声信号に含まれる基本周波数または演奏された音程以外の全ての周波数成分のことを指します。ハーモニクス、ハーモニー、オクターブなどが含まれ、倍音はコードの響きに大きく関係します。つまり倍音の構造を壊さずに録音することはレコーディングにおいて極めて重要となります。倍音構造がきちんと保たれずに録音された信号は音色が変化してしまい原音を正確に再現することができません。「Eyeball」内部では原音の基本周波数と倍音構造が正しく保たれるため正確な録音が可能です。考えうる最も正確な周波数特性を実現しています。
THD
THD(全高調波歪み)は機器のリニア性を計るために用いられる値です。「リニアな機器」とは入力と出力が完全に同一な機器を指します。完全にリニアな機器は原音を一切変化させず入力した信号をそのままの状態で出力します。THD値が低いほど原音に忠実な音を出力することが可能です。以下は「Eyeball」の有無によるTHD値の違いを比較したものです。「Eyeball」内部の方が明らかに原音に忠実な信号を録音できることが分かるでしょう。
Eyeball不使用:20.8553%
Eyeball使用:6.7996%
位相
音の位相ずれとは、周波数と振幅が同じ二つ以上の波形間に起こる物理的な時間差のことを指します。これらの波形を同じ入力源(マイクなど)でとらえると、波形は結合されます。その際に波形間に時間差(または位相ずれ)が生じている場合、相殺現象が起こります。希に全ての成分が相殺され音が完全に聴こえなくなる場合がありますが多くの場合は高音域と低音域成分が減少します。音の位相ずれは直接音と反射音が混ざる場面では必ず生じる現象です。信号が意図せず相殺されることで音に濁りが生じ不鮮明なサウンドの原因となります。
「Eyeball」は反射音を遮断するため原音に忠実なマイクロフォン録音が可能です。広い部屋での録音時には避けることができなかった不要な位相ずれや相殺現象を防ぐことができます。