伝説のシンセサイザーを再構築。ボイス数を拡張し可能性を拡張。
サンプル波形が刻々と変化し、かつてないサウンドを実現するウェーブ・シーケンスを世界に発信した伝説のシンセサイザー、WAVESTAION。コルグのフラッグシップ・モデルのOASYS、KRONOS では、ウェーブ・シーケンスを発展させ、濃密で変化に富んだパッド系サウンドや、リズム系サウンドなどで独自の音世界を構築してきました。
2020 年に高評価を得たオリジナルのwavestate は、大胆にリアレンジしたウェーブ・シーケンシング2.0 を搭載。驚異的で千変万化のサウンドを、わかりやすいコントロールで実現しWave Sequencing を次のレベルへと導きました。ノスタルジックな復刻からは距離を置くwavestate は、モジュラー・シンセやグルーヴ・ボックス、アルゴリズミックな作曲法など多様なソースから曲作りのヒントを得ている新世代のミュージシャン、作曲家、プロデューサーのために、まったくの新設計で開発したモデルです。
また、wavestate はもう一つの画期的なコンセプトを導入しています。wavestate native ソフトウェア(*別売、wavestateユーザーは割引価格で購入可)は、完全な互換性を保ちながら、妥協することなくDAW の中で利用することができ、ソフトウェアとハードウェアのワークフローをシームレスに行き来するために最適です。
そして今、コルグは新しいwavestate mk II を発表することになりました。オリジナルwavestate、wavestate SE、wavestate native ソフトウェアのサウンドとサンプル、優れた多数のサードパーティ・ライブラリにも完全対応し、アップデートされたサウンドとソフトウェアが常に新鮮さを保ちます(これらはオリジナルのwavestate でも利用可能です)。37 個のフルサイズ鍵盤を備えたコンパクトな筐体は、簡単に持ち運びができ、あらゆるステージ、スタジオ、デスクトップのセットアップにすっきりと収まります。
ウェーブ・シーケンシング2.0
WAVESTATION では、ウェーブ・シーケンスの各ステップにデュレーション(長さ)、サンプル、ピッチを割り当てることができました。これによりキャッチーなパターンが作れましたが、パターンは延々と繰り返すだけの再生方法でした。単に繰り返すだけではなく、再生方法をもっとオーガニックに、予想外の方法で変化させられるとしたら…?
ウェーブ・シーケンシング2.0 では、タイミングとサンプル、そしてメロディ(ピッチ)を別々のトラックに分離しましたので、それぞれを個別にコントロールできます。また、シェイプやゲート・タイム、ステップ・シーケンサー・バリューといった新たな要素も追加しました。このそれぞれを「レーン」と呼び、各レーンは別々のステップ数をはじめ、スタートやエンド・ポイント、ループ・ポイントを設定できます。
ノート・オンでシーケンスがスタートし、各レーンからの情報でサウンドが構成されます。サンプルは別々のデュレーション、ピッチ、シェイプ、ゲート・タイム、ステップ・シーケンサー・バリューで発音する場合もあります。また、各レーンのスタートやエンド、ループ・ポイントをベロシティやLFO、エンベロープ、Mod ノブなどのコントローラーで個別にモジュレーションさせることもできます。これにより、コードの各音が別々に変化していくサウンドも作り出せます。
また、リアルタイム・コントロールで各レーンのステップの順序をランダム化させることも可能です。さらに、0~100%のプロバビリティをモジュレーションすることにより、ステップをランダムにスキップさせることもできます。こうして得られるサウンドは、リアルタイム・コントロールで刻々と変化するオーガニックなものになります。また、4 系統のアルペジエイターでウェーブ・シーケンスを変化させることもできます。
膨大なサンプル、ステレオ96 ボイス
合計数ギガバイトにも及ぶwavestate のサンプル・ライブラリーは、オリジナルのWAVESTATION の数千倍もの大容量です。つまり、ウェーブ・シーケンスの材料となるサンプルが膨大にあるということです。サンプル・バンクには、Plugin Guruの手による高品質なサンプルや、コルグの新規サンプルに加え、NAUTILUS、KRONOS やKROME から厳選されたライブラリーもあります。もちろん、WAVESTATION に内蔵されていたサンプルと、オプションのPCM カードに収録されていたサンプルもすべて内蔵しました。これらの膨大なサンプルは、コルグ独自のアンチエイリアシング・サンプル・プレイバック・テクノロジーによるクリアなサウンドで最大ステレオ96 ボイスまで使用できます。