現代における基準となるマイクロフォン
TLM 170 R は、最も厳しいレコーディングの要求にも応える、本当の意味で万能のマイクロフォンです。卓越した技術と、ラージダイヤフラムカプセルの柔軟性と滑らかさを融合させました。TLM 170 R は 5 つの指向性パターンに対して極めて均等な応答特性を備えています。指向性パターンはオプションの N 248 でリモートコントロールできます。
現代のレコーディングにおけるマイルストーン
TLM 170 R は、Neumann の製品のなかでも最も万能なマイクロフォンと呼べるかもしれません。広大なダイナミックレンジにより、オン、軸外を問わず、5 つの 極性パターンのいずれにおいても極めてリニアな周波数特性を実現しています。TLM 170 R は特有の音の癖を持たず、室内の環境音を含むあらゆる音源の自然なサウンドを捉えます。さらに、マイクの指向性は、オプションのN248 PSUを介してリモートコントロールすることができます。
時代の先を行く
TLM 170 R は、ハイレゾリューションを念頭に設計されました。そして 1983 年の時点で130 dB という広大なダイナミックレンジを実現しています。Neumann の fet 100 テクノロジーを利用した、トランスレスの出力段を備えた最初のマイクロフォンであり、信号レベルが最大であっても透明感のあるパワフルなバスを実現しています。
トランスデューサーも同様に素晴らしく、K 89 デュアルダイヤフラムカプセルによりあらゆる面で非常にリニアな特性を持っており、スムーズな周波数特性と素早い過渡応答、周波数に左右されない極性パターンを実現しています。音が反響する環境下で重要となる、拡散音場応答もあらゆる極性パターンで変わることはありません。
真の万能マイクロフォン
TLM 170 R は、オーケストラのレコーディングにおけるメインマイクロフォンとしてもスポットマイクロフォンとしても、非常に優れています。それと同時に、ボーカルやスピーチ用のマイクロフォンとしても、人間の声のあるがままの美しさを捉える素晴らしい製品です。
TLM 170 R のセルフノイズはわずか 14 dB となっており、余計な雑音を加えることなくデリケートな音を拾うことができます。一方で、154 dB の SPL という極めて大きな音源も扱うことができ、- 10 dB のプリアッテネーションスイッチが備わっています。また、 100 Hz のローカットが可能です。ロータリースイッチで無指向性、ワイドカーディオイド、カーディオイド、ハイパーカーディオイド、双指向性の 5 つの 極性パターンを選択できます。
そしてそれに続く6 番目の位置の「 R 」を選び、オプションの N 248 を用いたリモートコントロールも可能です。Neumann の電圧感知によるパターンコントロールを行うため、専用のケーブルは不要です。
ファンタム電圧は P 48 規格の許容範囲である ± 4 V の範囲内で変化します。TLM 170 R のパターンは、ほかのマイクロフォンに影響を及ぼすことなく、電圧の絶対値に応じて設定されます。
完璧なマイクロフォンなどこの世に存在しませんが、TLM 170 R はそれに非常に近い存在となっています。音の正確さ、スモールダイヤフラムマイクロフォンのリニアな特性と、クラシックなラージダイヤフラムのマイクロフォンの滑らかで柔軟なパターンコントロールを兼ね備えています。