『STEREOIZER』は、自然な音質でステレオ・イメージを広げる、狭くする、モノラルにする、といったステレオ音像の調整を可能にするプラグインです。特に注意を払ったのは、モノラル互換性です。テレビ、ラジオ、イベントのPAシステムなど、モノラル互換性は想像以上に多くの再生環境で必要となる重要な要素であるにも関わらず、多くのステレオ・イメージ調整プラグインで軽視されているのが現実です。
本製品は、不自然な副作用を抑えたままステレオ・イメージを操作して、自然な空間表現を実現することができます。その背景にあるのはNUGEN Audioならではの高度なアルゴリズムですが、わかりやすいインターフェースと操作方法により直感的に使用可能です。
存在感の強化
ミックスの中で埋もれがちな素材に『STEREOIZER』をかけてみてください。Dyanamics機能で音像を動かすのも一案です。退屈なミックスに、耳の興味を惹く要素をもたらすことができるでしょう。ステレオ音像をワイドにすると、他のトラックの邪魔をせずに音量を上げる余地も発生します。
スペースの確保
『STEREOIZER』は、各トラック、バス、マスターへのインサートして素材全体の音像を調整するほか、センドでエフェクト的に使うことも可能です。広がりのあるステレオ音像を付加するだけで、人工的なリバーブや、不自然な高域操作を行うエキサイターの使用を軽減することができるでしょう。
エフェクトとして使う
ミックスの中で埋もれがちな素材に『STEREOIZER』をかけてみてください。Dyanamics機能で音像を動かすのも一案です。退屈なミックスに、耳の興味を惹く要素をもたらすことができるでしょう。ステレオ音像をワイドにすると、他のトラックの邪魔をせずに音量を上げる余地も発生します。
モノ互換性を保ったままステレオ音像を操作する
いまどきモノラルで再生されることなんて想定しないでも良い、と思ったら大間違いです。テレビ、ラジオの他、イベント会場のPAシステムなどモノラル再生される環境はまだまだ残っています。小型のMP3プレイヤー再生機器はステレオ再生であってもスピーカー間の距離が小さく、ステレオ分離が十分でないことがよくあります。『STEREOIZER』は、基本的にモノ互換性を保ったままステレオ音像調整が可能ですが、ITDの「Fill」、In/Outの「Phase Shift」機能の使用時は、他のステレオ音像調整プラグイン同様、モノ再生時に位相キャンセルによる周波数ディップが発生しますのでご注意ください。
特定の周波数帯の音像を絞る
全帯域にわたってステレオ空間に広がったトラックがあると、他のトラックのマスキングや、ミックス全体の濁りの要因となります。『STEREOIZER』では作用する周波数帯を絞ってステレオ音像を調整可能なので、「低域の音像はモノにする」といった処理が可能です。ルーム・マイクやリバーブを通ったキック、ベースなど、低域の音像を絞ると、ベースの音量を上げても分離の良いミックスになるだけでなく、アナログ・レコードの針飛び防止にもなるので、低域の音圧が求められるクラブ向け音源の製作時にはとても有効です。
主な特徴
- モノ互換性を保ったまま*、ステレオ・イメージを調整。
- 人間の耳が方向を認識する仕組みに沿ったアルゴリズム。
- 両耳間強度差(IID)、両耳間時間差(ITD)と2つのアルゴリズムを用意。
- IID、ITDともエフェクトのかかる周波数帯域を指定可能。
- 最終的なステレオ幅を調整する、Linear Width付き。
- 対センターにおけるステレオ偏差を周波数別に表示するステレオ・スペクトル周波数解析メーター。