N90-DRC ”David Rees Compressor”は、API500フォーマットのモノラル・コンプレッサー&ゲートです。元NEVE社のサーキット・デザイナーであった、David Reesによって約20年前に考案されたもののリリースが見送られてきましたが、長い年月の末にそのベールが剥がされる時が来ました。コンプレッション方式はVCAコントロールを採用、クラスAディスクリート入力回路とクラスAトランス・バランス出力による比類ないサウンド・クオリティを実現しています。
N90-DRCはエンジニア自身の「耳」によってセッティングを追い込んで行くタイプのコンプレッサーです。どんな環境にもフィットする万能なセッティングというものは存在しません。幅広い音色効果と音楽的かつ滑らかな質感を持ち、往時のサウンドを再現する粘りのあるキャラクターが特徴です。
N90-DRCが描くコンプレッション・カーブは非常に音楽的で、スレッショルドを超過する信号の突発的なピークを抑え、シームレスなオーディオ信号処理を行います。高レシオ設定による攻撃的なリミッティング・サウンドも有効ですし、アタックタイムの選択肢もあります。
ゲートセクションのリリースノブは、自然なゲートエフェクトを得られる様に設定されたホールドタイムとリリースタイムを組み合わせた値を変更します。所謂ノイズリダクションの形で非常に使い勝手の良いゲートを得られる上に、アンビエンスや曲中の空気感に繊細なニュアンスの変化をもたらします。
N90-DRCは「COMP」と「GATE」の2セクションで構成されています。
・500シリーズ・フォーマットのコンプレッサー&ゲート
・往時のサウンドを再現する粘りのあるキャラクター
コンプレッサーセクション
スレッショルド:+10dB – -30dB
レシオ:2:1 – 8:1
リリースタイム:10ms – 300ms
Bypassスイッチ:コンプレッサーのON/OFF
Fastスイッチ:Fast(1ms)/Slow(15ms)アタックタイムの切替
Autoスイッチ:オートリリース
ゲートセクション
スレッショルド:0dB – +4dB
レンジ:40 – 10
リリースタイム:0.1s – 2s
Linkスイッチ:最大8モジュールまでのリンクのON/OFF
Keyスイッチ:バンタムコネクタによる外部入力
Gateスイッチ:ゲートのON/OFF