『String Contours 2』は、ノートを変えても抑揚やビブラートの流れが途切れず続く、革新的なストリング音源です。
前作『STRING CONTOURS』の強みはそのままに、以下の機能追加。
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- テンポ同期するベンド
- ポリフォニックなベンド
- テンポ同期する「Slow Detache」
- 新たなボウイング「Inverted Contours」と「Espressivos」
ゆったりとしたテンポの楽曲に、より深く複雑な情緒を込めることが可能となりました。
「CONTOUR」とは
「CONTOUR」とは、録音された演奏の長さとダイナミクスのシェイプが決まっているものです。例えば、「1小節のクレッシェンドの後に、弓を持ち替えながら1小節のデクレッシェンドへと続く」ような演奏がそれにあたります。
本製品を使えば、ノートを切り替えながらも新しい演奏をトリガーせずに再生できます。つまり、最初の演奏のダイナミクスやフレージングを保ったままノートを変化させることができるのです。
リアルで自然なビブラートやダイナミクスの流れを実現でき、MIDI CC の煩雑なオートメーションを行わずとも高品質な結果が得られます。録音自体の表現力によって、よりミニマルかつ直感的な作曲アプローチが可能になります。
『String Contours 2』の新要素
本ライブラリには、これまで生演奏のスコアでしか聴けなかった、現代的な弦楽サウンドの中でも特に独特で繊細な音色を厳選して収録しています。Polybend Legato、テンポ同期Bends、ゆったりとした連続的なSlow Detacheなど、単発演奏ではなく、非常に演奏性が高く柔軟に扱えるパッチです。これらの奏法をスムーズに楽曲に取り入れ、完全にオリジナルなアレンジを作り上げることができます。
変わらない特徴
- フレーズの表現力を保ちながら、自由に音程を変化させられます。オリジナルのダイナミクスの流れや自然なビブラートの進行は維持され、複雑なMIDI CCの設定は不要です。
- 非レイヤー方式により、リアルな演奏の透明感を忠実に再現。人工的に重ねたアンサンブル音ではなく、チェロ3本で弾いた3音のコードは、本当に3人のチェリストが演奏しているかのように聞こえます。
- テンポに応じて演奏スタイルも自動で切り替わります。
- 拍子の変化にも対応。シーケンサーのTime Signatureに合わせてサンプルプールが自動調整されます。
業界初のテンポ同期BendsとPolybend Legato
業界初のテンポ同期Bendsと複数速度対応のPolybend Legatoにより、シーケンサーに完全同期したシームレスな表現や、内声が動くポリフォニックなポルタメントをリアルタイムで演奏可能です。人工的なピッチベンドは不要。音程の上行・下行はすべてオクターブ内で録音し、ソロでは完全5度まで収録しています。
テンポ同期Slow Detache
6種類のリズムと2つの表現スタイル(柔らかく内に込めた演奏と、より広がりのある連続的で表現豊かな演奏)に対応したテンポ同期Slow Detacheを収録。パッチはプロジェクトのテンポに自動同期し、入力した音や録音パターン、表現スタイル間を滑らかに繋ぐフレーズを作成可能です。ゆったりとしたテンポ(約80 BPM)での使用に最適です。
新たなボウイング「Inverted Contours」と「Espressivos」
前作ユーザーから強く要望されていた新しいボウイングで、ダイナミクスの表現力をさらに高めています。
- 従来のパッチのダイナミクス形状を逆転させ、フォルテピアノのアタックから劇的なクレッシェンドへと展開します。
- 3つのテンポと4種類のダイナミクス形状で収録。前作のアプローチを踏襲しつつ、より強烈で表現力豊かなキャラクターを持っています。
透明で自然なレコーディング
レコーディングには、音色やビブラートの美的要求に最適な厳選されたミュージシャンのみを起用しました。また、カスタムマイクアレイを使用し、3つの異なるマイクポジションにまとめ、箱から出してすぐ使える完全ミックス済みの信号を提供しています。ホールは中規模でアンビエント感のある空間を選び、シネマティックなサウンドを得つつ、可能な限り演奏の細部まで捉えられるよう設計されています。