『MX-D1606』は、文教・会議室・商業施設などの音響システムの中核をなすデジタルミキサーです。
操作性に優れた60mmフェーダー、システムを瞬時に把握できる各種LEDを装備し、アナログミキサーライクな直感的コントロールを実現します。 ハウリングサプレッサーやアナウンスミューティング(ダッキング)、ミュージックミューティング、マルチバンド出力イコライザー、ディレイなど設備音響システムに欠かせない機能を網羅しています。
また、専用ソフトウェア『TASCAM MX-D CONNECT』は、これらの設定をはじめ、システム設計から施工現場での最終調整までをサポートします。
『MX-D1606』は、12入力/4出力のアナログ音声入出力のマトリクスが可能なミキサーです。最大4つの場所にそれぞれの音量バランスで音声送出が可能です。
2入力/2出力のUSBオーディオインターフェース機能や、録音機器接続用の専用出力などサブ入出力もあわせて、柔軟なシステム構築が可能です。
必要な操作子・表示器が機能的にまとまったパネルデザイン
MX-D1606は、音量バランスの確認や、トラブル対処が即座に可能な60mmの入出力フェーダー、入出力のルーティングが一目で確認可能なLEDを装備。
最大16種類のプリセットを本体に記憶でき、メモリーボタンに登録した4パターンから運用に合わせた音響システムに素早く切り替え可能です。
不快なハウリングを抑制する『ハウリングサプレッサー』
マイクとスピーカーの近接などで起こりやすいハウリングは絶対に避けたい音響トラブルです。「キーン」や「ボー」といった耳障りな音が拡声されるだけでなく、場合によってはアンプやスピーカーの故障にもつながります。
『MX-D1606』は、ハウリングが起こりやすい周波数ポイントやレベルを事前に検出し抑制する「プリセットフィルター」とリアルタイムにハウリングの発生や成長を抑制する「アクティブフィルター」でハウリングを未然に防ぐことができます。
アナウンスやBGM送出に便利な自動ミューティング
アナウンスミューティング (ダッキング)
BGMが拡声されている環境での館内アナウンスやイベント・講義話者の声を明瞭に届けます。
設定したマイク入力に信号があると、全てのステレオ入力ソースの信号を自動的に減衰。マイク入力の信号が無くなるとステレオ入力ソースを自動復帰させます。
ミュージックミューティング
館内の定時放送やオフィス・学校の予鈴などを他のBGMよりも目立たせて拡声したい際に有用です。
指定したステレオ入力に信号が入力されると、他のステレオ入力ソースを自動的にフェードアウトさせます。
空間に適した拡声音の調整 / 補正が可能
『MX-D1606』の各出力には6バンドEQを搭載。
それぞれパラメトリック/ローカットフィルター/ハイカットフィルター/HIGHシェルビング/LOWシェルビングのいずれかを選択できます。
さらにJVCケンウッド・公共産業システム社のスピーカーに対応したEQプリセットを標準搭載するほか、 スピーカー保護のためのコンプレッサーや広い空間の音像定位を補正するディレイなど設置場所に適した調整/補正が可能です。
USBオーディオインターフェース機能を搭載
『MX-D1606』は2入力/2出力のオーディオインターフェースを搭載しています。
リアルとオンラインのハイブリット会議・プレゼンでの利用や、パソコン内教材の音声を視聴覚室の音響システムから拡声するなど様々な使い方が可能です。
パソコンへのドライバーインストールは不要。パソコンと『MX-D1606』をUSBケーブルで接続するだけで、オーディオインターフェース機能を利用できます。
スムーズな設計・施工・メンテナンスをサポートする設定・制御用ソフトウェア
Windowsパソコンから『MX-D1606』の設定・制御が可能なソフトウェア『TASCAM MX-D CONNECT』※はオフライン・オンライン編集に対応。
プリセットのインポート・エクスポートも可能です。
また同一ネットワーク上にある複数台の『MX-D1606』を一元管理することも可能で、システム設計から現地での最終調整までの一連のワークフローを強力にサポートします。
※ 製品ページから無償ダウンロード可能。
豊富な外部制御に対応。現場に合わせたシステム構築が可能
『MX-D1606』はETHERNET、RS-485、REMOTE I/Oによる外部制御に対応しています。
ETHERNET (RJ-45) :
専用ソフトウェア『TASCAM MX-D CONNECT』と接続 (DHCP・STAICの両方に対応)。
TCP/IPプロトコルを用いて『MX-D1606』の設定・制御が可能。
RS-485 (RJ-45) :
別売オプション 壁埋め込み型コントローラー『RC-W100』の接続に使用。『RC-W100』からソースセレクト、音量調整が可能。
REMOTE I/O (D-Sub 25-pin、メス、インチ) :
リモートインで外部機器から『MX-D1606』のパターンメモリーを切り替え可能。
リモートアウト (オープンコレクター) で『MX-D1606』から外部機器を各8チャンネル制御可能。
プロトコル仕様書は『MX-D1606』のダウンロードページで近日公開予定です。プロトコル仕様に準拠したシステムを設計することで、専用ソフトウェア、オプション品以外でも外部制御が可能です。