Fusion Blender(フュージョン・ブレンダー)は、2ch仕様のブレンダー・ペダルです。1台のエフェクターを接続した場合には「原音ブレンド」、2台のエフェクターを接続した場合は「パラレル・ミックス」が得られます。各チャンネルにハイパス/ロ-パス・フィルターを搭載したことで、各エフェクター(またはダイレクト音)を、「周波数帯域別にミックス」することができます。
ギタリスト、ベーシストのサウンドメイクの可能性を、飛躍的に高められるプロフェッショナル・ツールです。
各チャンネルには、フィルター帯域を可変できる「ハイパス&ローパス・フィルター」を装備。エフェクト音にクリーンサウンド(原音)の低域成分だけをブレンドする、chAに接続したエフェクターの高域成分と、chBに接続したエフェクターの中低域成分を周波数帯域別にブレンドするなど、プロフェッショナルなミキシング技法をペダルボード上で実現できます。
Q,「フィルターを使わないでそのままFusionしたいのですが」A, Fusion Blenderのフィルターは60Hz〜30kHzと幅広く可変できます。スイッチをLPFポジションに合わせ時計回りに回しきると可聴帯域をフルレンジで通すことになりますので、この設定でお使いください。 |
サウンドへの色付けを一切排除した「フラットレスポンス設計」。倍電圧電源回路によるダイナミックレンジの拡大、ハイエンド・オーディオIC(OPA2134、LME49720)の採用、歪ペダルとの相性を考えたバッファー回路設計など、接続するエフェクターの音質や特性を100%伝えられるようデザインされています。
オーディオ特性は、低歪・高解像度、周波数特性 0.3Hz~30kHz (+0/-3dB)、THD(歪率)0.001%以下、S/N比 110dB以上とレコーディング機器にも匹敵するクオリティを達成しています。
レコーディング機器レベルのプロスペックで設計された各セクションは、「スプリッター」、「フィルター」、「ミキサー」の3パートで構成されています。
RETURN端子にプラグを挿していない状態では、バッファーされたダイレクト音(原音)がルーティングされます。
例えばchAには何も接続せずに、chBにコンプレッサー・ペダルを接続した場合には、コンプサウンドに原音をブレンドでき、アタック音を失わない、活き活きとしたパラレル・コンプレッションが実現できます。(→動画リンク)。
また、オーバードライブなどの歪みペダルを1台接続した場合は、Klon Centaurなどに代表される、歪みサウンドとクリーンサウンド(原音)をブレンドする2連ポットのサウンドを再現できます。原音をブレンドする事で、どんな歪ペダルでも際立ったトーンにアップグレードさせることができます(→動画リンク)。
フィルター機能を使えば、原音とエフェクト成分の周波数的な干渉を回避し、原音/エフェクト音が共に明瞭さを増す完成度の高いトーン構築が可能。ベーシストやギタリストのワンランク上のサウンド・メイクに貢献します。
Q,「原音ミックスの時はフィルターも使えますか?」A, 使用できます。原音の高域だけを混ぜて音抜けをプラスしたり、低域を抽出して混ぜることで音痩せを改善したり、様々な応用が可能です。原音をただブレンドするだけでなく、フィルターを使用して帯域別にブレンドできる事はサウンドメイクの可能性を飛躍的に高めます。 |
例えば、中低域にマイルドなオーバードライブ(ch1)、高域にはエッジ感のあるディストーション(ch2)を使用し、フィルター機能を活用した「周波数帯域別」のパラレル・ミックスを可能にします。
2台のエフェクターをバランス良く融合し、自分だけのサウンドを作り出すことができます。
2つのアンプサウンドをブレンドして充実したギターサウンド・ミックスを作るレコーディング・テクニックを、ペダルボード上でも実現可能。歪系のエフェクターに限らず、あらゆる組み合わせで、無限の可能性をお試しいただけます。
Q,「2台のペダルを直列に接続するのとは何が違うの?」A, デモ動画の中でも実演しているように、Fusion Blenderを使用してサウンドをブレンド(Fusion)するのと、単純に2つのペダルを直列に接続したサウンドは全く異なるものです。
例えば2台の歪みペダルを直列でサウンドメイクする場合、後段のペダルは前段に接続したペダルのゲインで強く歪みます。トータルのゲインは2台分の掛け算になるのでノイジーで耳障りなサウンドになりがちです。さらに周波数レンジは後段のペダルによって制限される形となります。 Fusion Blenderを使用した場合は、2台の歪を対等に扱います。好きな割合で自由にブレンドできます。ゲインは足し算なので極端にノイズが増える事はありません。周波数帯域がどちらかに制限される事もありません。 Q,「バッファーをファズペダルに使用するのはNG?」 A, Fusion BlenderのSEND出力は、歪ペダルの使用を第一に考えた特別設計のバッファー回路です。あえて高めの出力インピーダンスにすることでファズなどの歪ペダルとも相性良くご使用いただけるようになっています。内部ジャンパーの設定でローインピーダンスにも変更可能です。 |
■ Soloスイッチ
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3ポジションのスイッチで、chAのみ、chBのみ、chA+Bを選択できます。各チャンネルのソロサウンドや、両チャンネルをミックスした時のサウンドを確認する事ができ、特にフィルター機能を使ってサウンドメイクを行う場合に、作業を素早く、分かりやすく行うことができる便利な機能です。 |
■ Phaseスイッチ
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MXR DYNACOMPなどがその代表例ですが、コンプレッサーやワウ、歪ペダルなどの中には、ブレンドした場合に位相が逆相になるペダルも存在します。Fusion Blenderにはフェイズ・スイッチが装備されていますので、位相が逆になるペダルの場合でも問題なくブレンドすることが可能です。
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■ バイパス・モード
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ノーマル・バイパス・モード(デフォルト)chAとchBをブレンドして作り出したサウンドを、1つのエフェクトとして扱います。フットスイッチはブレンド(chA+B) / Bypass を切り替えます。リレーを使用したトゥルーバイパスです。 バッファード・バイパス・モード基板上のスライドスイッチの設定変更により「バッファード・バイパス」でもご利用いただけます。このモードでは、chAのみをフットスイッチでON/OFFし、chBはバイパススイッチに関わらず出力されます。「バッキングはchBのみのサウンド、ソロではブレンド(chA+B)したトーンで」という使い方ができます。 chAのON/OFFはSENDシグナルをコントロールするので「ディレイやリバーブの残響を残しつつエフェクトをOFFにする(トレイル)」といった使い方にも応用が可能です。従来ミキサーを用意しなければ実現できなかったテクニックをシンプルに実現できます。
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■ Send Z 切替
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基板上のジャンパーピンの変更によりSEND出力インピーダンスの切替が可能です。FUSION BLENDERでは、歪系ペダルとの相性を考慮し、Send端子の出力インピーダンスはあえて高めのインピーダンス【 HI 】(デフォルト)に設計しています。【 LO 】側に変更する事で、入力インピーダンスの低いスタジオ・レコーディング機器をペダルボードで使用する事が可能になります。(→動画リンク)
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様々なペダル同士のFusion例や、使い方のアイデアを以下のリンクでも紹介しています。
http://umbrella-company.jp/contents/tag/fusion-blender/