SIGNALFORM ORGANIZER(シグナルフォーム・オーガナイザー)は、DI、リバースDI、レベルコンバーターをハーフラックサイズに集約した多機能なプロフェッショナル・ツールです。
DIセクションは、色付けを一切排除したクリアな音質を追求。専用の「アクティブDIケーブル」を使用すれば、シールドケーブルによる音色変化のない、極めてピュアなシグナルが得られます。
リバースDI(リアンプ)セクションは、オリジナルの「トランスフォーマーレス回路」を採用。これまでに無いほどリアルな演奏を再生することができます。
応用として、エンジニアがミックス時にギターペダルを使用したい場合や、ミュージシャンがペダルボードにスタジオ機材を利用したい場合にも、「シグナルフォーム」を正しく管理することができます。
音質と機能の全てにおいてプロフェッショナル基準をクリア。サウンドエンジニアのスタジオ常備機材として、ギタリスト/ベーシストのサウンドツールとして、レコーディングやライブでオールマイティに使用できます。
「シグナルフォーム」とは、音声信号のレベル、インピーダンス、バランス/アンバランスといった伝送形態の総称です。本機ではシグナルフォームを管理し、楽器とプロオーディオの最適な相互コネクションをサポートします。シグナルフォームの不適合は、SN比の悪化、過大入力やオーバーロードによる歪、周波数特性の変化や悪化、ハムノイズなどの異常雑音の混入増加の原因となります。それらのトラブルを防ぎ、高音質でストレスフリーなサウンドシステムを構築します。
従来のDIのような「⾊付けによる⾳⾊変化」を限りなく抑え、楽器のダイナミックレンジの広さをピュアなままキャプチャーします。リバースDI用の素材としても使いやすく、楽器やアンプなどのキャラクターを最大限に引き出すことができます。SIGNALFORM ORGNIZERのDI入力は、通常の楽器入力(フォーン)と、Active Hi-Z Cable専用入力(4ピンXLR)の2つの入力が用意されています。専用の「Active Hi-Z Cable」を使用することで、シールドケーブルを通過する前の楽器のシグナルをキャプチャーする事が可能になります。楽器の出力ジャックのポイントでシグナルフォームの最適化が行われるため、シールドケーブルによる音色変化が無く、S/Nに優れた、極めてピュアなシグナルを得ることができます。
Active Hi-Z Cable Active Hi-Z Cable は本機専用の特別なケーブルです。フォンプラグ内にバッファーアンプ回路を組み込み、楽器信号がフォンプラグの中でローインピーダンスに変換され出力されます。シールドケーブルで音質が劣化する前の信号を100%受け取り、シールドケーブルによる音質ロスの無い、鮮度の高い信号伝送が可能。従来のDIのサウンドとは別次元のサウンドを達成しています。ハイエンドベースやアコースティックギターなどに特に最適です。 |
SIGNALFORM ORGANIZER のDI からDAW に収録した素材を”リバース DI(リアンプ)”すれば、まるで⽣のプレイをアンプから鳴らしているかのような「癖の無い、リアルな」サウンドを再生することができます。
リバース DI・セクションには、オリジナルの「トランスフォーマーレス回路」を採用。インピーダンス/レベル変換過程の色付け要素を取り除いた設計により、演奏者の表現や楽器自体のトーンを一切失うことなくレコーディングを進めることが可能です。
また、Inst Level Outは2系統を装備し、2台のアンプから異なるセッティングで鳴らすことも可能です。
リバースDI(リアンプ)の利点 リバース DI(リアンプ)の手法を利用すれば、DAWに収録されたベストなテイクを活かしつつ、歪やトーンの調整、異なるアンプ・タイプ、そしてマイキングやマイクプリアンプの設定など、後から納得いくまで調整を行う事ができます。エフェクターの追加や設定変更、リアルタイムのパラメーター変更などレコーディングでの音作りの可能性を広げられます。またSIGNALFORM ORGANIZER本体のInst Out 1/2に装備されたTrimノブは、ギター本体のボリューム同様の働きをするため、チューブアンプなどの歪やニュアンスを細かくコントロールすることができます。
リバースDIのための素材収録にもSIGNALFORM ORGANIZERを使用することで、楽器の鳴りや演奏者のニュアンスを100%伝えられるトラックが制作できます。 |
アンバランス(-10dB)、バランス(+4dB)の相互の変換が可能です。
SIGNALFORM ORGANIZERには、プロフェッショナルな現場で役に立つ様々な機能が備わっています。レコーディングやライブにおける様々なシチュエーションにもマルチに対応できるよう設計されています。
■ 電源/Muteスイッチ
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電源スイッチの投⼊時、スイッチ上部のLEDが⾚く点灯します。この状態ではMUTE機能が働いていますので、使⽤する場合には、MUTEスイッチを押してLEDを緑に変更(MUTEを解除)させてください。MUTEスイッチを有効にすると、Amp Out 2以外の全ての出⼒がミュートされます。 |
■ Active Hi-Z In Insert |
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Active Hi-Z In専⽤のインサート端⼦(TRS)です。Active Hi-Z Cableを使⽤する時には、楽器の出⼒から直接Active Hi-Z Inに⼊⼒することで、最⼤のパフォーマンスを発揮できます。 ペダルエフェクターを使⽤する場合には、このインサート端⼦から接続してください。 |
■ Amp Out(2系統) |
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ギターやベースアンプなどに出力する楽器⼊⼒信号のスルーアウトです。2系統(フロントとリア)装備しています。Amp Out 2はミュート時にも出力されるため、チューナーアウトとしても利用できます Amp Out 1のバッファード出力 / スルー出力(Buffer Bypass)はFunction DIP Switch#1により切替が可能です。Amp Out 1に接続されたアンプの入力インピーダンスを受けないクリアなサウンドが欲しい場合にはバッファード出力を選択します。 |
■ Inst Level Out(2系統) |
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Reverse DI 機能の出⼒部です。2系統(フロントとリア)装備しています。Line Level Inに⼊⼒された信号を、ギター/ベースアンプやギターペダルなどに最適なハイ・インピーダンス信号に変換して出⼒します。 トリムを装備しているので、最適なレベルに調整して、アンプやペダルに信号を送ることができます。 また、フロントパネルのLEDインジケーターでLine Level Inの⼊⼒レベルを確認することができます。 |
■ Active Hi-Z In / Hi-Z In |
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DI機能の楽器⼊⼒部です。通常の楽器入力(フォーン)と、Active Hi-Z Cable専用入力(4ピンXLR)の2つの入力が用意されています。付属のActive Hi-Z Cableは、専⽤ケーブルのプラグ内にプリアンプを内蔵した、⾼品位なDIシステムとして使⽤できます。 ⼊⼒信号のレベルを確認できるLEDインジケーターを装備しています。 |
■ DI Out / DI Gain / HPF |
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DI機能の出⼒部です。ラインレベル/マイクレベルの2系統の出⼒を装備し、同時に出⼒できます。⼊⼒された信号はDI Gainノブで増幅して出⼒できます。※Function DIP Switch#1の切替えによって、Amp Out1に接続されたアンプのインピーダンスに影響され、DI Outの⾳⾊が変化します(スルー出力/Buffer Bypassを選択した場合)。⾳⾊変化を狙う場合に有効的です。 DI機能使⽤時、HPFスイッチを有効にすると可聴帯域以下をローカットした信号をDI Outから出⼒します。 |
■ Line Level In |
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Reverse DI 機能の⼊⼒部です。⼊⼒された信号は、ギター/ベースアンプやギターペダルなどに最適なレベルとインピーダンスに変換され、Inst Level Outより出⼒されます。
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■ Function DIP Switch |
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各⼊出⼒のグラウント/リフト、Inst Level Outの位相反転などの各スイッチを集約させています。あらゆる現場のシチュエーションに柔軟に対応し、最適なシグナルフォームを提供できます。
設定できる項目は以下の通りです 詳細は取扱説明書の6ページをご覧ください。 |
1、標準のシールドを使用したレコーディングでのDIセットアップ例 |
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ギターを本体のDI Inputに接続します。DI OutからDAWに接続、Amp Out1からモニター用のギターアンプに接続し、Amp Out2はチューナーに接続しています。
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2、Active Hi-Z Cableを使用したレコーディングでのDIのセットアップ例 |
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Active Hi-Z Cableによって楽器の信号をキャプチャーし、SIGNALFORM ORGANIZER 内でラインレベルに増幅された最も高S/Nで解像度の高い信号がDI Outから出力されます。
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3、DI Outを2系統使用する場合のレコーディングでのDIのセットアップ例
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図のようにマイクレベルのDI Outの信号を外部のマイクプリアンプで増幅し、更にコンプレッサーなどで作り込んだ音を収録し、バックアップとしてラインレベル出力の信号を収録するといった使い方もできます。
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4、標準シールドで接続し、エフェクターを使用する場合のライブでのベースのセットアップ例
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標準シールドの場合は、一般的なエフェクターの出力からDI Inputに接続します。
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8、DAWに収録したDIの素材をリアンピングする場合のReverse DIのセットアップ例 |
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DIによってライン収録されたギター素材を、再度ギターアンプで鳴らして、マイク収録ができます。
Inst Level Outは2系統装備されていますので、2種類の異なるアンプやドライとエフェクトなど、異なるセッティングを同時に出力したい場合に使用できます。 |
9、1つの楽器の信号を最大4系統まで分配して出力する場合のセットアップ例
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DI Outの信号をLine Level Inputに接続することで、DIの機能とReverse DIの機能を組み合わせて1入力4出力のスプリッターとして使うことができます。
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10、ベースにアウトボード(スタジオ機材)のコンプレッサーをインサートする場合のセットアップ例
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DIの機能とReverse DIの機能を組み合わせることで、ラインレベル(+4dBu)と楽器レベル(-10dBu)の変換が行えます。図のようにハイエンドなレコーディング機材(+4dBu)をギターペダル(-10dBu)と同じように使うことができます。
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11、ミックスの作業でDAWに収録された素材にギターペダル/エフェクターをインサートする場合のセットアップ例
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DAWから+4dBuのラインレベルで出力された信号を本体内でギターペダルに適した-10dBuに変換し、ペダルから出力された楽器レベルの信号を再びラインレベルに変換してDAWやミキサーに戻します。
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