Electric 88 Pianoは、ソウルあふれるエレクトリックピアノのキャラクター、その細かなニュアンスまで鍵盤ごとにサンプリングし、コンプレッサーからアンプに至る抜群の内蔵エフェクトも搭載した、Waves発のインストゥルメント・プラグインです。
ヴィンテージ・ピアノは、長い年月をかけ鍵盤ごとに少しずつ異なるサウンドを持つようになります。チューニングのわずかなずれ、音色の変化など、様々な要素によって楽器はノンリニアな特性を帯びていきます。こうした音響的な不完全さこそ、人々の心を捕らえる美しく、独特の響きを生み、感情を揺り動かす楽器を創り上げます。 Electric 88の制作を始めるにあたって、こうした要素は重要なコンセプトの一部となり、サンプリングの対象として選ばれたのは「ツアーなどで使い込まれた」ピアノでした。各鍵盤のノンリニアな特性までキャプチャーし、その魅力あふれるキャラクターが保持されるよう、細心の注意を払っています。さらに、人間的なフィールをできる限り残せるよう、サンプリングの際はそれぞれの鍵盤を人の手によって複数回に分けて収録しました。結果として、70年代のクラシックなファンク/ソウルの薫りを残す、個性あふれる類まれなエレクトリックピアノサウンドが誕生しました。
さらにElectric 88には、バラエティと多様性に富むサウンドを創り出すためのツールも備わっています。ミックス・セクションではティンやキーアップ・サウンドといった、内部のメカニカル部分の調整を行うことができます。Formantコントロールは、サンプルのフォルマントを上下にシフトすることで多面的なトーンとキャラクターを生み出します。 エフェクト・セクションにはトレモロ、オートパン、フェイザー、コーラス、リバーブといった、Wavesによるハイクオリティなプロセッサの数々を用意、ベース/ミッド/トレブルの帯域に分かれたブースターも備えられています。これら多彩なコントロールによってElectric 88を常にミックスで求められるサウンドに作りこんでいくことが可能です。アウトプットにはコンプレッサーとアンプが搭載され、メローなサウンドから、幻惑的なジャズ、ディストーションを効かせたロック・リフまで幅広いサウンドに対応します。