1966年~1969年の間にアビィ・ロード・スタジオで行われた多くのセッションで使用され、多くの歴史的名盤にサウンドを刻んだEMI オリジナルのTGコンソール。Chandler Limitedのウェイド・ゴークは、英国アビィ・ロード・スタジオとの正式な業務提携後、同スタジオの75周年を記念した特別モデル”TG12413 Zener Limiter”の設計を一任されました。
ウェイド・ゴークは EMI RS168とTG12345コンソールストリップ、TG12414などの歴代のEMIコンプレッサーの要素を見事に融合、アビィ・ロードのピーター・コビ ン氏など、TGサウンドを知り尽くしたエンジニア達の細部にわたるサウンド・チューニングを経て、史上最高のアナログ・コンプレッサー&リミッターを完成 へと導いたのです。ザ・ビートルズや、ピンク・フロイドがアビィ・ロード・スタジオのコントロール・ルームで体感し、レコード盤に刻み込んだ「あのサウン ド」が再現されます。
EMI/アビィ・ロード・スタジオは1956年頃から独自の技術でリミッターRS114真空管リミッターの開発をスタートしています。1966年に はRS168 通称Zener Limiterの第1号機を、その後集大成ともいえるTGコンソール用のストリップ・タイプを完成させています。オリジナルのTG LimiterはFairchild 660のLimitモードと、Altec 436/RS124のComp 1モードを1台で再現するべく開発された正にEMIレコーディング・アーティストの為だけに作られた傑作でした。Chandler LimitedとAbbey Roadの共同開発でこのTG1コンプレッサーは復刻されています。
アビィ・ロード・スタジオ75周年モデルであるTG12413 Zener Limiterは、まったく新しい、現代のレコーディングに最適な機能が多く追加されています。もちろんオリジナルが持つオーガニックなハイエンド・サウ ンドは全て継承されています。3モードの音楽性の高いコンプレッサー&リミッター・モード、クリック式ステップのマスタリング対応、コンプレッションだけ をバイパスしてサウンドに倍音だけを加えられるTHDモードなど、オリジナルを超えた機能とサウンドが達成されています。すべてにおいて最高のクラフツマ ンシップを貫き通したハイエンド・コンプレッサーです。
- Attack Controls:
Limit: -5, 8, 12, 18, 25, 37, 50, 62, 75, 87, 100ms.
Comp. 1: -5, 8, 12, 18, 25, 37, 50, 62, 75, 87, 100ms.
Comp. 2: 28, 47, 68, 100, 125, 210, 285, 350, 425, 495, 570
- Release Controls:
Limit: 10, 25, 50, 65, 100, 125, 150, 200, 250, 300, 250, 400, 450, 500, 625, 750ms and 1, 1.25, 1.5 and 2 seconds
Comp. 1: 10, 25, 50, 65, 100, 125, 150, 200, 250, 300, 250, 400, 450, 500, 625, 750ms and 1, 1.25, 1.5 and 2 seconds
Comp. 2: 50, 125, 250, 375, 425, 545, 700, 850ms and 1, 1.2, 1.6, 2, 2.25, 2.5, 2.8, 3.5, 4.25, 5, 7.1, 8.5 and 10 seconds
「キックとかスネアとかに使います。Zener Limiterはドラムの録りでルームに使ったりするんですけど、下のスタジオ(プリプロ、ドラム、ギターアンプ録りなどで使用)にあるTG1って豪快で 独特な掛かり具合がいいですよね。Zener Limiterでも設定でTG1のような感じにはできますけど、TG1はもう通すだけでも豪快な音になっちゃう。
TG1はデモの段階でも打ち込みでFXpansion BFDなどのオーバーヘッドやルームとかに使うと相当生っぽく感じます。この使い方はプラグインのコンプでも試しましたけど、TG1でしかあの感じにはで きないんです。もちろん生のドラムでも同じ印象です。Zener Limiterは割と万能ですよね。
倍音足すだけのTHDモード(BYPASS時、ラインアンプ通過)もあるじゃないですか。それもシンセとかをただ通して戻して使うようなこともあります」→ 続きを読む
サウンドプロデューサー
鈴木Daichi秀行様