サンプル音源はいつでも同じアタックで再生され平坦な音になりがちですが、アナログ機器には常に不安定な要素が存在します。IK Multimedia独自のDRIFT™技術はそんな問題意識から開発されたテクノロジーで、発音される度にフェイズ、音色、ピッチなどが揺れるアナログ・オシレータのふるまいを再現します。単純なデチューン、マルチ・ソース・モジュレーションではなく、アナログ回路のふるまいを再現する技術により、有機的で、生き生きとしたアナログ・フィールにあふれたオシレータ部が生まれました。
Syntronik 2は、4パートのマルチ音源です。各シンセサイザー・パートの音域、ヴェロシティ・レンジは簡単にマッピング可能なので、高度なレイヤー、スプリットの作成も自由自在です。新しくなった「MULTI」画面ではコントロール機能も強化され、各パートのボリューム、パン調整機能に加え、サスティン、ピッチベンド、モジュレーション・ホイール、アフタータッチのフィルタリングも設定できるようになりました。
シンセによって変化する実機さながらの画面が魅力のSyntronikですが、SampleTank 4スタイルの「EDIT」画面が追加されました。EDIT画面ではエンベロープ、LFO、フィルターなど、Syntronik 2新作シンセの全パラメーター、モジュレーション・マトリクスにアクセスできます。さらに、EDIT画面にはWave Setsブラウザが追加され、Syntronik 2フォルダの「Wave Sets」フォルダに保存されたユーザーのサンプル・セットをSyntronik 2のオシレーターにロードすることができます。
Syntronik 2には、Vintage Plateなど新たに加わった33種のエフェクトを含め、ミックス/マスタリング・プラグインT-RackS 5、MixBox、ギター/ベース・エフェクト・アンプ・プラグインAmpliTube 5譲りのエフェクター・モデルが71種類用意されています。インターフェースにはランチボックス・スタイルの縦型モジュールが採用され、5つまで同時使用可能なスロットが実装されています。クリエイティブなモジュレーション・エフェクトも多いので、モジュラーをパッチするようにサウンド・デザインをお楽しみいただけます。
Syntronik 2の各パートには16ステップのノート & コード・アルペジエータが実装されています。Syntronik 2ではさらに、相対的な音程間隔を指定するアルペジエータに加え、MIDIノートを直接指定するシーケンサー・モードも選べる「PLAYER」画面になりました。各アルペジエータの音域、シーケンサーの音程、テンポ(ホストに同期、独立)、スウィング、各ステップのヴェロシティなども簡単に指定できるので、4パートを組み合わせれば複雑なリズミックなテクスチャー、シーケンス・パターンもリアルタイムにプレイ可能になります。
Syntronik 2には膨大なプリセット・ライブラリーが収録されていますが、直感的なブラウザーにより、目的のサウンドをすぐに見つけることができます。プリセットは、シンセ、サウンド単位でブラウズできます。キーワードによる絞り込みや、カテゴリー、キャラクター、タイプ別分類も利用可能です。お気に入りのサウンドに印をつければ、いつでも瞬時に呼び出すことができます。
Syntronik 2の音色は、SampleTank 4(v4.1.5以降)の拡張音源としてロード可能です。SampleTank 4のアコースティック楽器、電子楽器、ドラム、グルーブ、SampleTron 2、Cinekinetik、Electromagnetikなどの新しいコレクションとSyntronik 2のシンセサイザー・サウンドを組み合わせれば、どんなスタイルの音楽でも迷わずに作曲、編曲に専念できるでしょう。