Fireface 800 – 20年の軌跡
伝説的なオーディオ・インターフェイス、Fireface 800の誕生から20年。その20周年を記念して、RMEはFireface 802 FSのアニバーサリー特別限定カラーバリエーション・モデル「Fireface 802 FS AE(Anniversary Edition)」がリリース!
Firefaceシリーズ、特にFireface 800からFireface 802 FSへの進化は、過去20年間のプロフェッショナル・オーディオにおけるオーディオ・インターフェイス技術の進歩を反映しています。そのアニバーサリー・カラーには、RMEの最高峰コンバーターADI-2シリーズにインスパイアされたシックなダーク・ブラックを採用しています。さらに、完璧にマッチする同色のリモート・コントローラー「ARC USB Black Edition」も同時発売されます。
長年愛され続けてきたFirefaceの進化を、この記念すべき特別モデルでぜひ体感してください。
※Fireface 802 FS AEの製品仕様は、Fireface 802 FSと同一です。ARC USB Black Editionの製品仕様は、ARC USBと同一です。
直感的な利便性を備えたハイエンド・オーディオ・ソリューション
現在のRMEの名声を築き上げた銘機Fireface 800のレガシーを継承し新たな進化を遂げた「Fireface 802 FS」は、ライブ会場やスタジオ、配信などのプロフェッショナルな現場で求められる妥協のないサウンド・クオリティと安定性、そして極めて柔軟な機能群とシンプルな操作性を1Uサイズの筐体に集約したハイエンド・オーディオ・インターフェイスです。
30入力/30出力チャンネル搭載、最大192 kHz対応、RME USB 2テクノロジーによる超低レイテンシー動作、極めて信頼性の高いドライバー、SteadyClock FSによるフェムト秒(1000兆分の1秒)精度のジッター抑制、各入出力に対して個別に設定可能な基準レベル、直感的に操作できるフロント・パネルの4つのゲイン・ノブとレベル/ステータスLED、完全なスタンドアローン動作、プロフェッショナルな入出力をiPadに追加するクラス・コンプライアント・モードを搭載。さらにWindows/Macでは同一の操作性でご利用いただけます。
Fireface 802 FSはアナログおよびデジタル基板が新たに開発され、DCカップリング出力を搭載し、最新のAD/DAコンバーターによるTHD+Nの向上やアップデートされたハイテクノロジー・コンポーネントによる先進の機能を備えます。
柔軟なミックスとパッチベイを実現するDSPデジタル・ミキサーTotalMix FX、RME独自のオーディオ計測・解析ユーティリティ「DIGICheck」、本体に直接接続可能なUSBコントローラーARC USB(別売)など多彩な機能を備えるFireface 802 FSは、オーディオ・インターフェイス、マイクプリ・アンプ、AD/DD/DAコンバーター(アナログ、ADAT、SPIDF、AES)、モニタリング・ミキサー、デジタル・フォーマット・コンバーター、マトリックス・ルーターなどのあらゆる用途でプロフェッショナルな性能を発揮します。
あらゆる場面に対応するアナログ入出力
Fireface 802 FSの最新のAD/DAコンバーターによってSN比や歪み率がさらに改善されています。12チャンネルずつのアナログ入出力を搭載し、それぞれ最適な基準レベルに個別に切り替え可能です。
スタジオ・レコーディングからクラシック・コンサートに到るまで、高度な性能と透明性が求められる現場で高い評価を得るRMEのハイエンド・プリアンプを搭載。シンメトリカル設計で、低レイテンシー、飛躍的な低ノイズとS/N比、リニアな周波数特性を実現します。業務用レベルの信号はもちろん、民生用レベルやハイ・インピーダンスの楽器、ダイナミック/コンデンサー・マイク、あるいはリボン・マイクであっても、一切の色付けなしで音を増幅・伝達する最高級のソリューションです。直感的な操作が可能なゲイン・ボリューム調整ノブを装備し、瞬時にゲイン調整を行えるのが特徴です。またバランスXLR/TSコンボ・ソケットを使用し、Hi-Z入力として交互に動作します。最大4本のギターやその他の楽器をダイレクトに接続でき、他のハードウェアは不要です。シグナル、クリップ、TS動作、ファンタム電源のLEDにより、ユニットのステータスを確認できます。
出力レベル+17 dBuのヘッドフォン出力は、ハイ・インピーダンス、ロー・インピーダンスのいずれのヘッドフォンにも優れた音質を発揮します。また、高品質なアンバランス・ライン出力としても使用可能です。
リアパネルのTRSライン入出力はサーボバランス仕様で、アンバランス(モノ端子)とバランス(ステレオ端子)のレベル基準を自動調整します。
RMEのオーディオ機器は、本来意図されたサウンドを損なわないように、何も足さず何も引かず、完全な状態で音声を録音するように設計されています。そのため、可能な限りの低ノイズ設計で解像度の高い録音、再生が可能です。S/N比やTHDなどの技術仕様に書かれる数値は、パーツの仕様ではなく全て実測値です。
高性能なデジタル入出力
2系統のADATオプティカル入出力、AES/EBU入出力、MIDI入出力、ワードクロックBNC端子を搭載。マイクプリアンプ、AD/DAコンバーター、PAなど様々なデバイスを接続し、ワークステーションを構築できるだけでなく、スタンドアローンの多目的AD/DAコンバーター、デジタル・フォーマット・コンバーター、マトリックス・ルーターとしても動作します。さらにAES入出力に加え、2系統のADAT入出力をそれぞれオプティカルSPDIF入出力として使用できます。
DCカップリング出力搭載
ほとんどのオーディオ・インターフェイスでは「ACカップリング出力」が採用されており、AC成分とDC成分の両方を含む信号から、コンデンサーを用いて極めて低い周波数であるDC成分をフィルターで除去しています。DC成分の周波数は、ヘッドルームを圧迫し、機器にダメージを与える可能性があるため、一般的にはオーディオに望ましくないと考えられています。
しかし、モジュラー・シンセサイザーの操作においては、ピッチ・ノートやLFOなどの様々なパラメーターを制御する信号として、このDCの静的/低速な信号は大変重要な役割を担っています。
Fireface 802 FSのライン出力は全て「DCカップリング出力」となっており、コントロール電圧(CV)やゲート情報を送信し、モジュラー・シンセサイザーや外部機器の制御に最適です。
1000兆分の1秒精度のクロック
デジタル・オーディオでは、オーディオ・ビットとリファレンスとなる時間軸の間に相関関係を要するため、クロック周波数は重要な要素です。しかしながら、クロック周波数は常に安定しているとは限りません。 Fireface 802 FSは、SteadyClock FS回路を搭載し、ジッター値をフェムト秒(1000兆分の1秒)単位の精度で抑制させることができます。よって全てのクロック・モードにおいて高品質なアナログ・コンバージョンを提供します。 RME製品のデジタル・コンバージョンは、一切のデータ損失や音質劣化なく行われ、またSteadyClock FSは音像が劣化しないことを保証します。より深い奥行きと、クリアな音像により、録音とミックス作業を正しく精密に行うことができます。SteadyClock FSの詳細
最小限のレイテンシーと業界をリードする安定性
RME独自開発のハイパフォーマンスUSB 2
RMEはコア・テクノロジーを常に開発および最適化し続けることを哲学としています。
RMEはマルチチャネル・オーディオのリーデイング・カンパニーであり、USB 2.0でプロフェッショナルなパフォーマンスを実現した最初の企業です。信頼性が高く、安定したドライバーの開発と定期的な更新を行い、製品の音質への揺るぎないこだわりを持ちながら、可能な限りの技術を惜しみなく提供し続けます。よってFireface 802 FSは常に時代に応じて更新され、長くお使いいただける製品となります。
また、RME Audioはインターフェイス・コアを独自に開発することで、アップグレード、機能改善、バグ修正をサードパーティーに依存することなく提供できるため、製品を常に最新のOSでご利用頂けます。
インテリジェント・クロック・コントロール
インテリジェント・クロック・コントロールはすべての入力ソースの動作クロックの状態をリアルタイムで検知し、外部クロックに問題があった場合でも最後に正常だった状態を保持します。同じくRMEのテクノロジーであるSyncCheckとの組み合わせで、クロック同期の問題を迅速に調査できます。
USB 2クラス・コンプライアント・オーディオ
Fireface 802 FSは、ドライバー・ベースのUSB 2/3、スタンドアローン・モード、そしてクラス・コンプライアント・モード(CCモード)の3つの異なるモードで動作します。
CCモードは、Windows、Mac OSX、LinuxディストリビューションなどのOSでネイティブにサポートされている規格で、独自のドライバーは必要なく、CCファームウェアを読み込むとデバイスが直接認識されます。
CCモードにTotalMix FX for iPadアプリを使用することで、Fireface 802 FS をiPadから全てコントロール可能となり、iPadにプロフェッショナル・レベルのアナログ入出力を追加することができます。
スタンドアローン・モード
Fireface 802 FSは、コンピューターを接続することなくスタンドアローンで使用することができます。
コンピューターから本体へ最大6種類のセットアップをロード・保存可能で、RMEのリモート・コントローラーARC USB(オプション)を直接接続すればボタンを押すだけでセットアップを変更できます。MIDIノート・メッセージでのセットアップ切り替えも可能です。本体のノブでゲインとボリュームを調整できますので、直感的な操作が実現します。
12チャンネル AD/DD/DA コンバーター、4チャンネル・マイク・プリアンプ、モニタリング・ミキサー、ADAT/AESのデジタル・フォーマット・コンバーター、アナログ/ デジタル・マトリックス・ルーターなど、切り替えるだけでそれぞれ全く異なる用途のデバイスとして活用可能です。
デジタル・リアルタイム・ミキサー TotalMix FX
TotalMix FXのミキサー機能はFireface 802 FS本体のDSP上で処理されており、すべての入力および再生チャンネルを、同時にすべてのハードウェア出力へ、ミキシング/ルーティングすることができます。つまり、すべてのアウトプットに対して、独立したルーティングを自由に組むことができます。また、コントロール・ルーム・セクションにより、トークバックやディム、スピーカーA/B切り替えといった、プロフェッショナルな作業に必要なモニター環境を提供します。
すべての入力チャンネルと出力チャンネルにはフルスケールのデジタル・コンソールに匹敵する充実した機能が実装されています。
3バンド・パラメトリックEQ、ロー・カット、コンプレッサー、MS処理、位相反転などの効果をチャンネルごとに設定できます。リバーブ / エコーのエフェクト機能は、ステレオのセンド / リターン・バスによりすべてのチャンネルに提供され、これらエフェクトは192kHzを含むすべてのサンプル・レートでご使用いただけます。
なお、Fireface 802 FS上に搭載されたDSPには、DSPオーバーロード自動検出機能が搭載されており、より高いサンプル・レートに変換する際には、DSPの処理能力を超えるすべてのエフェクトが自動的に解除され、DSPオーバーロードになるのを防ぎます。これによりモニター・スピーカーを破損することも防ぐことができます。
TotalMix FXのエフェクト機能はレコーディング・チェーンに柔軟性をもたらすだけでなく、CPU負荷の高いソフトウェア・エフェクトの代替としても機能します。また、スタジオ・モニター用と、ボーカル・ブースのヘッドフォン用に別々のエフェクトをかけるなど、レコーディングの現場での需要に的確に応えることができる究極のソフトウェア・ミキサーがTotalMix FXなのです。
TotalMix Remote
TotalMix RemoteはTotalMix FX(v1.50以降)と組み合わせて使うことで、RMEオーディオ・インターフェイスのすべてのミックス状態、ルーティング、FX設定、そしてレベルメーターをリアルタイムで表示し、イーサネットや無線LANを用いて離れた場所からコントロールすることができます。
複数箇所からの1つのTotalMix FXをリモートコントロールできるため、各ミュージシャンがそれぞれのモニターミックスレベルやエフェクトの調整を独自に調整したり、施設内での異なるゾーンからのレベル設定なども可能です。
またTotalMix Remoteはそれぞれ異なるインターフェイスを接続した最大3台のTotalMix FXとの接続をサポートし、大規模な入出力環境であっても1台のTotalMix Remoteで管理が行なえます。
ARC USBリモート・コントローラー対応
ARC USBをUSB端子に接続することで、DSPで動作するTotalMix FXをダイレクトにコントロールが可能になります。
これによって、予め設定されたルーティングなどのプリセットの切り替え、ボリューム・コントロール、トークバックなどを瞬時に行うことができます。スタジオ、設備などで必須の拡張デバイスです。
Fireface 802 FSにはリアパネルにARC USBを直接接続できるREMOTE端子を搭載していますので、接続してすぐにお使いいただけます。
高性能テスト、計測、解析ツールDIGICheck搭載
RMEの非常に強力なデジタル・オーディオ用メーター/アナライザー/測定ツールDIGICheckを利用頂けます。これによりFireface 802 FSは、精密なオーディオ測定器としても利用可能です。
DIGICheckはハードウェア上で動作するPeak/RMSメーター、位相スコープ、サラウンド・メーター、さらにはソフトウェアの仕様に依存せずに再生音を解析できるアナライザーといった機能が含まれています。
* Mac環境ではDIGICheckの機能に一部制限があります。