『ARABIAN ETHNIC ORCHESTRA』は、本格的な中東の民族楽器とストリングス・セクションを収録した、エスニック・オーケストラ音源です。
弦楽器、ボーカル、管楽器、パーカッションなど50種類以上の多彩な楽器を収録しており、エスニックなオーケストラ楽曲を本製品一つで制作することができます。
地域特有の伝統的な響きを実現するためマイクロ・チューニング機能を搭載しており、微分音レベルで調整されたシリア/トルコ/エジプトなど様々な地域のスケールを演奏可能。よく使用されるリック/グルーヴに基づいた即興演奏やフレーズも含まれています。
本製品は、シリアで本場アラブ音楽の演奏家たち協力のもと、すべての楽器を収録しました。ストリングス、パーカッション、ボイスFXなどのアンサンブルは中規模のコンサートホール、ソロ楽器はより小さなスタジオで録音。それぞれ異なるマイクを使用し、Close/Mid/Farの3つのマイクポジションにミックスしました。
『ARABIAN ETHNIC ORCHESTRA』制作の背景
数年前、Strezov Samplingチームは中国・北京で詳細なサンプルライブラリを録音するという、当時は不可能に思えるプロジェクトに挑戦しました。親しい友人である作曲家のSeth Tsuiと共に作り上げたのが、現在世界中で使用されている『JADE ETHNIC ORCHESTRA』です。この成功が、次のプロジェクトとして中東のサウンドに取り組む勇気を与えてくれました。
しかし、次の課題はどこで録音するかでした。試行錯誤の末、ダマスカスの偉大な作曲家Saad Al-Hussainyと出会い、彼もこのプロジェクトに興奮して参加してくれることになりました。しかし、シリアは戦争と紛争に悩む国であり、その中で録音するという挑戦がありました。それでも、Michael Seifertというエンジニアが機材を持ってシリアに赴き、問題なく録音が進みました。その結果、多くの楽器や声を録音し、Saadはライブラリに膨大なフレーズを追加しました。このようにして、『ARABIAN ETHNIC ORCHESTRA』が形になりました。
さらに、Strezov Samplingチームはマイクロトーナリティ(微分音調整)を重要な機能として実装しました。Alex KoevとHristiyan Georgievが協力して、素晴らしいマイクロトーナル・スクリプトとスケールを完成させ、Iavor Pachovskiがライブラリを形にしました。チーム全員が力を合わせ、すべての問題を解決しました。
2022年にこのプロジェクトを開始し、2025年1月現在、何年もの作業と調整を経て、最良の結果を追求しました。ライブラリを手に取っていただき、インスピレーションと楽しさを提供できることを願っています。
本製品には多くのコンテンツが含まれており、スムーズに好みのサウンドを選択するため、以下のカテゴリに分類しました。
- 01 – Bowed Strings (Ensemble Strings and Solo Strings)
- 02 – Plucked Strings
- 03 – Woodwinds
- 04 – Percussion
- 05 – Voices
- 06 – Sparks
また通常収録しているアーティキュレーションに加え、本製品では各奏者の本格的な演奏を忠実に捉えることに重点を置きました。そのため、多彩な「即興演奏(Improvisation)」楽器や、興味深い「フレーズ(Phrases)」パッチを収録しています。
この地域の音楽において、打楽器セクションは重要な土台を形成しています。本製品には、完成度の高い多彩な打楽器ループと各打楽器を個別に演奏したパッチも含まれています。これにより、素早く直感的に理想のフレーズを生み出すことが可能です。
さらに、複数の拍子に対応しており最大限の柔軟性を提供します。ループはホストシーケンサーのテンポに自動同期するため、簡単に楽曲に組み込むことができます。
新しく実装された「マイクロチューニング」オプションでは、微分音レベルで調整された以下のマイクロチューニング・カテゴリーを用意しています。
- Syrian
- Turkish
- Egyptian
- Iranian
- Ancient
- African
- Far Eastern
- Indian
- Misc
- Near Eastern