レコーディングにおいてデシダルが主流となるより前から、一貫した原音忠実なサウンドと、切れ味の良いEQ、そしてダイナミクスプロセッシングも組み込んだアナログコンソールの完全体を追求してきたのは、他ならぬSolid State Logic / SSLです。
クリアかつ切れ味の鋭いEQカーブ、トランジェントを捉えるコンプレッサー、マスターバス/ステムに搭載されたがSSLを体現するサウンドとなり、誰もが一度は目にしたことのあるミキシングコンソールとして、世界中のスタジオで導入されました。
Waves SSL 4000 Collectionには、同モデルのE Series、そして後継機となるG Series両方をプラグインが収録されています。見た目は良く似た量プラグインですが、大きく仕様の異なる部分もあります。
E-Channel/EQ:コンスタントなEQ カーブ。シェルビングとベルのカーブ切り替え。EQゲインは"Black Knob" 242をモデリング、最大+-18dB。ポップ・ロックに最適なSSLサウンド。
G-Channel/EQ:ブーストカットの量でQが鋭く可変するEQカーブ。"LMF/3" "HMFx3"でハイ/ローミッド帯域をx3/÷3する過激なEQ変化。383 G-EQをモデリングにより大きなEQゲイン・緩やかなQでよりアグレッシブなEQが可能。
ダイナミクスについては、両者共通の仕様となっていますが、E-ChannnelにはフィルターとEQをサイドチェインEQに変更するDyn S-Cボタンが、対してG-ChannelのFLT Dyn S-CはEQのみを有効にする、と言った細かな違いもあります。いずれも簡易的なディエッシングなどに使えるオプションです。
いずれも適した用途があり、どちらが優れているという比較ではありませんが、G-Channelはより中域のパンチ感を有しており、ボーカルやギターなどのこの帯域がクリティカルになるトラックに適しています。
今もそのサウンドを耳にしない日はないと言っても良いほど、あまねく存在となったSSLサウンド、SSL 4000 CollectionはSolid State Logic最高峰のチャンネルストリップ、バスコンプレッサーをプラグインに再現します。